世界最古の文明遺跡のひとつであるギリシア古代文明。その結晶として現在に残るのが、オリンピックの聖地としても有名なアテネである。
エーゲ海に面した白い街並みが印象的で、海に浮かぶ神話の島々とを結ぶフェリーの往来も盛ん。世界で屈指の人気を誇る観光地として、現在も世界中から多くの人が訪れる。
古代ギリシアより商業都市として発展し、紀元前6世紀頃にはスパルタと並ぶ大強国であった。また、ペルシア戦争では、ギリシアの都市国家連合の盟主としてペルシア帝国軍の撃退を果たし、古代ギリシアの随一の学芸と文化の都として繁栄した。しかし、その後スパルタに敗れてからは次第に衰え、紀元前4世紀にはマケドニア王国に征服されて独立を失ってしまう。続く古代ローマ時代にはの属領として、学芸の都として栄えるも、帝国崩壊後は18世紀に至るまで日の当たらない地方都市となってしまう。しかし、18世紀後半のロマン主義の高まりに伴い、古代文化が再び注目され、1834年にはギリシャ王国の首都となった。現在では、世界文化遺産を伴う大都市となっている。
Data
国 | ギリシア |
人口 | 2,805,262人(2009年) |
観光地 | エーゲ海の島々 |
お土産 | 陶器、サンダル |
有名人 | ソクラテス/アリストテレス プラトン/ピタゴラス |
おすすめ度 | ☆☆☆☆☆ |
キャッチフレーズ | 白亜の古代文明都市 |
公式サイト | http://www.cityofathens.gr/ |
Map
Access
■ ドイツ各地の空港より、3時間半〜4時間
北ドイツの各空港からは4時間半程度、ミュンヘンからだと、3時間半あれば行くことができます。アテネの空港は格安航空券も多く出ていますので、時期や時間帯では、往復100ユーロ程度で行くこともできます。
海と山に囲まれた半島いっぱいに、縦横無尽に走る線。文明があった!
空の旅も長くなると、地球に栄える都市なんて、ほんの少ししかないんだなって実感する。だって、4時間くらいのミュンヘンからの道のりで、出会った都市なんてほんのわずか。しかも、どれもこれも落っことした種からちょっと芽が出ましたって程度のものばかりで、こんな大地いっぱいに大輪を咲かせる町なんてなかったんだから。
エーゲ海に面した古代文明都市アテネ。
ギリシア神話の舞台にあって、7色に彩られた地球文明の1色を放つ場所。
昔昔に遡ってみると、ここには天の神を信仰し、アクロポリスなどの丘に神殿を建てて空を仰いだギリシア人がいた。
そんな神域の空をくるりくるりと旋回し、好奇の目で下界を見下ろす自分たち・・・いいのだろうか。
上空からは、天に手を伸ばそうと、町の中にいくつもの丘があることがわかる。その中の1つに、あのパルテノン神殿も存在する。
しっかし・・・アテネの全てを頂点から見渡すために築かれた過去の遺産も、それより遥か21世紀の空からは、夢もロマンもありゃしない。
2000年以上昔のギリシア人がこちらを見て祈りを捧げている姿が目に浮かび、なんだか申し訳ない気がした。
「こんな簡単にこの空を飛んでしまっていいのだろうか」
・・・なんてね。
機体は旋回を続け、今度は海の上空を侵し始めた。
そのとき、地平線まで広がるエーゲの海に、いくつもの小さな島々が点在していることに気づいた。
まるでアテネのある半島から放たれた天使いのように、果ての見えない地平線に向かって散らばっている。
「そっか・・・古代アテネの人たちは、上空ばかりでなく、海の果てにまで神を見たんだな・・・」
ギリシア神話といえば、確かに空ばかりでなく、海やエーゲの島々も舞台となっている。
そう、紀元前3000年から紀元前1000年頃まで続く、ギリシア最古のエーゲ文明。言ってみれば、ソクラテスやアリストテレスなどが生きた時代よりも更に2000年前から存在した文明の中心地。
現代人が紀元前後の世界に夢やロマンを抱くように、彼らも遥か昔の文明の息吹に色々と想いを馳せたんだろうな・・・。
・・・・・・
再び戻ってきたアテネ上空。
機体は、大地に向かって一気に降りてゆく。
そして・・・
「やっぱり人間はここにいるべき生き物だなぁ・・・」
アクロポリスの丘を踏みしめ、つくづく実感した。
でも、アテネの空に、一時はロマンを失いかけてはしまったけど、逆にそれがエーゲの海に遥かな想いを抱かせるきっかけにもなった。
「海の果てが見えなくてよかったな」
ギリシア神話が、僕の中でまた復活した瞬間だった。と同時に、こんなことも頭に浮かんだ。
「人間に羽があったら、神なんて生まれなかったかもね」
-町の小窓たち- |
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詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜アテネ〜でご紹介中です。
この旅では丸2日アテネ観光をしたのですが、そのプロローグを旅行記にしました。最初に抱いたこんな気持ちが、その後のアテネ観光をもっと興味深いものにしてくれました。ソクラテスなどの哲学者や天文学者、神話編纂をした偉人が多いギリシャ。旅行後には現実を知ってしまって、ロマンを掻き立てる世界を失うことが多いですが、エーゲを残したことで、また憧れを抱き続ける町になると思います。
アテネの見所は、何といっても古代遺跡群です。そこかしこにギリシャ風の古代遺跡跡が点在し、ヨーロッパの他の地域では見られないような特色があります。ここでは、その中のちょっとした一部をご紹介します。
シンタグマ広場 | アテネ観光の出発地点とされる、アテネ中心部の有名な広場です。ショッピングが楽しめる繁華街やパルテノン神殿、その他の数々の見所に行くにも丁度よい場所にあり、空港を往復するバスもここを起点としています。 |
ヘロド・アティクス音楽堂 | アテネの富裕な執政官ヘロド・アティクスが、2世紀頃に亡き妻を偲んで建てたという白亜の音楽堂で、パルテノン神殿のすぐ下にあります。アテネ・フェスティバルという、夏の芸術祭の舞台でもあります。 |
アレオス・パゴス | パルテノン神殿のあるアクロポリスのすぐ脇にある岩肌が目立つ丘で、アテネ市街地や遺跡群、パルテノン神殿を最も綺麗に見渡すことのできるビュースポットとしても有名です。天気のよい日には、ここでパノラマを見ながらずっと時間を過ごせるような素晴らしい場所です。 |
パルテノン神殿 | 言わずと世界中に知れた、アテネの代名詞的な神殿です。古典ギリシア建築の最高傑作とも評され、保存状態もよく、世界遺産に登録されています。丘の上に建つ円柱の神殿はアテネのイメージそのもので、眼下には360度いっぱいに市街地やエーゲ海、山地や丘陵も見渡すことができます。古代にアテナ神をまつる建物として造られただけに、全ての頂に立つようなその威容も圧巻のものがあります。 |
ゼウス神殿 | ローマ皇帝ハドリアヌスによって2世紀に建造された神殿で、数本残る円柱に、1本だけ完全に倒れた姿をそのまま残しているのが大変印象的です。長い歴史を実感させられるような建物跡で、パルテノン神殿のあるアクロポリスからも完全に見下ろすことができます。 |
歴史についてはあまり興味がないという方は、観光はパルテノン神殿くらいでもいいと思います。あとはエーゲ海クルーズに、ミコノス島などの美しい島々を回る方が、ギリシャの観光としては絶対的におすすめです。
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