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Potsdam-ポツダム-

 水辺に建つ華麗な宮殿や美しい庭園がユネスコの世界遺産として登録されており、華麗なブランデンブルク州都として名高いポツダム。大都市ベルリンのすぐ近郊に位置するために、近代的なベルリンとは全く違った表情を目にしようと、足を伸ばす観光客も非常に多い。

 また、ポツダムはプロイセンの支配下に置かれてから非常に注目を浴びるようになった町であり、第二次世界大戦のポツダム宣言、大戦後は旧東ドイツ領に属すなど、激動の歴史を辿ってきている。

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Potsdamの簡単な歴史の紹介-History-

川辺のニコライ教会

 7世紀には既にスラブ系の民族が居住し始め、文献にポツダムの前身が初めて記されるのは993年のこと。その後約3世紀半を経て、1345年にようやく都市としての権利を得ることになる。

 1417年にはホーエンツォレルン家に属し、プロイセンの主要都市のひとつとして繁栄の歴史を歩み始めるものの、17世紀の30年戦争の影響を受けて衰退することとなる。

 しかし、全盛期は18世紀以降の近世になって訪れ、プロイセン国王による1747年のサンスーシー宮殿などが次々と建てられたことによって、現在の世界遺産都市へと繋がっている。


  •  Data

    Potsdamのデータ

    帰属連邦州ブランデンブルク州
    人口150,833人(2007年)
    有名なお祭りサンスーシー音楽祭(6月)
    代表的な世界遺産サンスーシー宮殿と庭園
    ツェツィーリエンホーフ宮殿
    大理石宮殿
    郵便番号14401-14482
    おすすめ度☆☆☆
    キャッチフレーズ華麗なブランデンブルク州都
    公式サイトwww.potsdam.de
  •   Map

    Potsdamの地理

    ポツダムの位置

     ドイツ東部、ベルリンの西南およそ26kmのところに位置する。周りにはハーフェル川、ハイリガー湖、ユングフェルン湖などがあり、水辺の景色が非常に美しい町。また、近代になって数多く建てられた宮殿や庭園の周りには緑が非常に多く、自然美と造形美が素晴らしい。

    GoogleMapを見る

  • Access

    Potsdamへのアクセス

    ベルリン中央駅からRBで25分

    ベルリン中央駅からS-Bahnで40分



    ブランデンブルク−ベルリンチケットを使用すれば、週末と平日9時以降は、普通電車(RE/RB/S-Bahn等)とバスであれば、5人まで有効で26ユーロで乗り放題ですので大変お得です!1人でも19ユーロです。

ここからはPotsdam-ポツダム- 旅行記-Reisebeschreibung-
サンスーシーの頂整然と並ぶサンスーシー公園の木々

徒然旅行記のコーナー -樹々たちの心の葛藤-

 2月のポツダムは殺風景。だだっぴろい土地に、一直線の道路。両脇に整然と並んだ、自然と呼ぶには不自然すぎる樹木の列。


 そう、この町は、プロイセン国王フリードリヒ2世によって計画的に造られたといってもいい町。広大な宮殿、庭園、かつてのプロセイン王国の遺産ともいうべき華麗な建造物。でも、多くの自然を取り入れたといっても、それは僕には自然に見えない気がするのだ。だって、無理やり整列させられたような木々、嫌々散髪させられたような庭木、あまりに窮屈に縮こまって見える植物たちがいるのだから。


 しかも、2月となると、厳しすぎる冬にまで耐えなければならない。自生している木々たちを恨めしそうにイメージしているのかな・・・すぐ隣の木にちょっと寄り添えば、おしくらまんじゅうのように寒さをしのげるかもしれないのに・・・でも、両脇には寄り添える仲間なんていない。一定間隔で並ばされた園内の街路樹のうつむき加減な表情に、なんだか寂しさがひしひしと伝わってくる・・・。

堂々たる新宮殿

サンスーシー公園〜街路樹の叫び

・・・・・・

「俺、また故郷に帰りたい・・ここの人間は大事にしてくれるけど、昔に帰ってキツツキに穴開けられる方がよほど嬉しいよ・・。」

「だよな。朽木になろうが、最後の最後まで全うできるもんな。倒れようが、足元からみんなの役に立てる。そんな生き方したかったな。」

「わかるわ・・・。ここじゃあ、ちょっと弱みを見せたら、すぐ消える運命だ。常に気を張ってないと生きていけんしな。」

・・・・・・

「モデルだから仕方ないよ。でも、いつも綺麗にしていられるから私は嬉しい!暖かくなれば、また笑顔がたくさん見られるし。」

「故郷?俺なんてここしか知らねーから、すげー居心地いいよ。よっかかってくる汚ねー木もいねーし。あのサンスーシー宮殿とか、新宮殿、風車にシャルロッテンホーフ。すげーすげーじゃん。俺は人間のファンだなあ!すげーよ奴らは!」

・・・・・・

「みんな色んなこと考えてるんだね。僕は昔は嫌だったけど、今では自分の立場に誇りを持てるようになったよ。ここを通る人の笑顔が見られて、これは昔の環境ではできなかったことだと思う。今の環境を受け入れてこそ、そこにきっと生きがいを見出せるんだなって思えるようになったよ。」

サンスーシー宮殿近くの泉

「僕も同じだな!でも・・・ひとつ納得いかないことがあるんだよね。調和っていうのかなあ。ここを通る人たちからは、よく自然と調和してて綺麗な宮殿だねって声を聞くけど・・・。確かに人間からしたら見た目でバランスが取れていればいいのかもしれないけど・・・。でも、僕なんかからしたら矛盾だらけなんだよね。ちっとも調和なんてとれてない。彼らにいいように命令されてそこに並ばされてるだけだもん。何でも体裁が整っているように見えればいいわけじゃない。僕らには僕らの思いがあるんだから。
体中をリスが駆け回り、時にちくちくキツツキにつつかれ、頭では小鳥がぴよぴよ鳴いてる。そんな日常を笑顔で見ていた生活、黙っていても問題なく笑顔で過ごせた日々、あれこそが調和だよ。お互いの気持ちが通ってこそがハーモニー。僕らの気持ちもわかってほしいよ。これで調和なんていわれたら、悔しくて仕方ない。」

・・・・・・

 ハーモニーか・・。確かに、バランスが取れてるとか、調和がとれてるとかこっちが一方的に思っていても、相手が合わせているだけ、合わせざるを得ないなんてことがあるんだろうなって感じる。自分の身の回りにも・・・社会情勢においても・・・。

 そんな木々たちの心の葛藤を聞いているうちに、黄金の美しいサンスーシー宮殿、迫力満点の新宮殿といつの間にか時間は過ぎていった。

ポツダム会談の地

ポツダム旅行が与えてくれたもの


 ポツダムといってまず誰もが思い浮かべるのが、ポツダム会談だろう。第二次世界大戦のドイツの戦後処理、日本の降伏についての会談が行われたその場所が、美しい湖畔にたたずむツェツィリエンホーフ宮殿。宮殿と呼ばれる豪華さは全くなく、質素な落ち着きのある温かみが心地良い。ただ、綺麗に整えられた庭園の中の宮殿に、やはり何となく不自然さを感じてしまった。


 極端ではあるけれど、グリム童話のヘンデルとグレーテルのように、「森の中を進んでいったら、そこにお菓子の家があった・・・。」という出逢いが僕自身は好き。それこそ自然と一体化した美しさだって思う。だから、整備された人工的な自然の中にある宮殿、いくら佇まいに落ち着きがあるといっても、それは人間が造り出した景観。だから、そんな場所で米・英・ソ連の3国が敗戦国に一方的に処理を下す会談が行われたのも納得って感じがした。

 ポツダムには美しい世界文化遺産があることに間違いはない。でも、あくまで全てが人工的に造られたような町という感じがして、景観自体にはあまり感動を得られなかった。

 それより何より、植物たちの葛藤との対話に、考えさせられる・・・得られるものが多いポツダム旅行だった。


Potsdam-ポツダム- 旅行記-Reisebeschreibung- おわり

-町の小窓たち-

クリーム色のポツダムブランデンブルク門 近づくサンスーシー宮殿 冬のサンスーシー宮殿
新宮殿と両脇の像 巨大な新宮殿 風車 ポツダム市庁舎
ポツダム会談〜ツェツィリエンホーフ宮殿 落ち着きのたたずまい〜ツェツィリエンホーフ宮殿 サンスーシー サンスーシー宮殿から眺める

  詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜ポツダム〜でご紹介中です。

-旅行記後記-

フリードリヒ2世の墓

 一言断っておきますが、ポツダム会談で敗戦国のドイツに問答無用の処理を下した3国に批判しているわけではありませんので悪しからず。そのあたり、歴史については勉強不足な面が多々あるのでご了承下さい・・・。

 ポツダムという町、2月に訪れただけあって、本当に寂しい光景ばかりが目に付きました。また、サンスーシーはフランス語で「憂いなし」を意味する言葉だそうですが、憂いありの旅行になってしまいました。そのせいか、あまり好意的な旅行記になっていません。でも得るものはたくさんありました。

 あんまり考えずに楽しく旅行しようぜって方には、ベルリン旅行とセットで訪れることをお勧めします!なにはともあれ、れっきとした世界遺産であることにかわりはないので、多くの人をひきつける魅力がそこにはあると思います。ただ・・・できれば春から夏にかけてのハイシーズンにいきましょう!僕もその季節に行っていたなら、また全く違う旅行記になっていたかもしれません。

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-町の見所-

 ブランデンブルク州の州都とはいえ、超大都市のベルリンとはあまりに対照的な質素な町です。でも、それだけに、ベルリンとは全く違った魅力が感じられる町だと思います。湖や川がたくさんある綺麗な光景、庭園の緑、世界遺産の宮殿の数々を楽しんできてください!また、オランダ人街やロシア人入植地区といった雰囲気の異なる地区もありますので、散策していれば新しい発見がたくさんあるかもしれません。

サンスーシー宮殿1745〜1747年にかけて、時のプロイセン国王フリードリヒ2世が建てた宮殿。フランス語で「憂いなし」という意味をもつサンスーシーですが、生涯戦争ばかりに明け暮れた国王の、唯一気の休まる夏の別荘だったのかもしれません。また、宮殿前にはドイツのロココ様式の傑作といわれる6層式のブドウ畑の大階段があります。宮殿内部は日本語の説明書がついた独語のガイドもありますよ。
また、宮殿正面右手には、フリードリヒ大王のお墓もあります。そして、この宮殿前からは、あまりにも広大なサンスーシー公園の景色を見渡すことができます。是非緑多い季節にご覧になってみてください。
新宮殿1763〜1769年にかけて、フリードリヒ2世がプロイセン王国の国威を誇示するために建てられたという宮殿です。サンスーシー宮殿といえば前述の宮殿が有名ではありますが、こちらも後期バロック様式の威風堂々たる構えが圧巻です。内部には全部で400程の部屋があるようですよ。
ツェツィリエンホーフ宮殿1913〜1919年にかけて、ドイツ最後の国王ヴィルヘルム2世が建てた宮殿。全体的に茶色がベースとなっていて、宮殿とはイメージのつかない落ち着いたカントリーハウスのような外観が特徴です。また、この宮殿の周りには新庭園と呼ばれる緑が広がり、ユングフェルン湖という綺麗な湖もあります。
そして、この宮殿を何よりも有名にしているのが、戦後処理の会談「ポツダム会談」が行われた場所だというところです。1945年7月にアメリカのトルーマン、イギリスのチャーチル、ロシアのスターリンらの連合国首脳が集まり、ドイツや日本に対して戦後処理の決定を下しました。まさに現代史に残る大きな出来事が行われたのがこの場なのです。
フィルムパーク・バーベルスベルクポツダムといえば、近郊にはこのフィルムパーク・バーベルスベルクという映画スタジオがある映画の街としても有名です。ヨーロッパ最大級の映画スタジオで、体験型のアミューズメントパークも併設されています。ポツダム中央駅からはバスで約10分ほどです。
それから、ポツダムの市街地にはポツダム映画博物館もありますので、ドイツ映画の舞台裏をここでご覧になってみてはいかがでしょうか。

 ポツダムのメイン観光スポットであるサンスーシー宮殿とツェツィリエンホーフ宮殿は、歩くには少し離れています。また、これ以外の見所については両宮殿の間に広がる市街地にありますので、効率的に回るにはレンタサイクルがお勧めです!ポツダム中央駅の隣にレンタサイクルショップがありますので、是非利用してみてください。ちなみに僕は全部徒歩で回ったので、本当に足が棒になるほど疲れました・・・。