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bruegge

Bruegge-ブルージュ-

 水の町、橋の町などと形容されるベルギーの美しき至宝。中世の面影を色濃く残し、近年ではヨーロッパでも屈指の観光都市として人気に。

 ブリュッセル、ゲント、アントワープなどの多くの綺麗な観光都市があるベルギーの中でも一際歴史を感じる町並みで、世界遺産ともなっている。


※ここでは、ドイツ語表記のBruegge(ウムラウトなし)で表しています。

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Brueggeの簡単な歴史の紹介-History-

鐘楼

 町の起源は、9世紀に初代フランドル伯によって城塞が建てられたことによる。そして、現在の運河の町となるきっかけとなったのは、12世紀に起こった大津波。その際に残された大きな溝が運河の基礎となり、町中に張り巡らされた水路が港町ブルージュの発展期を支えることとなった。そして北海の玄関口としての交易拠点のひとつとなり、13世紀にはハンザ同盟に加盟。金融や貿易の一大拠点として大変繁栄した。しかし、15世紀になると、町の発展を支えた運河に土砂が堆積し、運河港として重要性を失うとともに、貿易地点としての地位も失い、すっかり忘れられた都となる。それでも、現在では水の都として遺された美しい風景が脚光を浴び、欧州有数の観光都市となっている。

  •  Data

    Brueggeのデータ


    ベルギー
    人口117,073人(2008年1月)
    お土産レースの織物
    ベルギービール
    有名なお祭りキリスト昇天祭(毎年5月)
    おすすめ度☆☆☆☆☆☆
    キャッチフレーズ水の都
    公式サイトhttp://www.brugge.be/
  •   Map

    Brueggeの地理

    ブルージュの位置

     ベルギーの北西、北海から10キロ程度内陸にあり、運河で外海と通じている。首都であるブリュッセルからは約90キロ北西、花の都ゲントからは40キロ程北西、アントワープからは85キロ程西にある。

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  • Access

    Brueggeへのアクセス


    ブリュッセルから50分程度

    ゲントから20分程度

    アントワープから50分程度

    ケルンからは、THAでブリュッセルまで約2時間20分です。THAとはタリスというワインレッドの列車で、フランス・ベルギー・オランダ・ドイツの4ヶ国を結ぶ超特急列車です。ドイツにはケルンとアーヘンに乗り入れます。

    また、空路においては、ドイツ各空港からブリュッセルまではおおよそ1時間半以内です。

ここからはBruegge-ブルージュ- 旅行記-Reisebeschreibung-
旧市街の運河

徒然旅行記のコーナー -雫たちの記憶-

 石造りの家の脇を、小舟がゆっくり流れていく。

 ゆらりゆらりと街角に消えていく。

 そして、緑の幕の向こうから、次から次へとやってくる。


 窓のすぐ下で、さざ波が気持ちよさそうに揺れている。

 ボートが寄ると、びっくりしたように跳び上がる。

 時に窓にぶつかったり、ボートの中に飛び込んでいく慌てモノもいる。


 でも、ぴちっと飛び蹴りされたって、そこは笑顔の世界。

 はしゃぐ子供と雫たち。

 ゆるりゆるりと時間は過ぎる。

 ああ・・・重い。真夏の炎天下、ベネルクス3国3日間の旅の2日目。全てを押し込んだ背中のリュックが肩に食い込む。

 前のめりにならないと、そのままブリッジ体勢に後ろに倒れそう・・・

小橋の上で

石橋の上

 街に似つかぬような高い高い塔。

 太陽がじりじりと話しかける。

 遥か上空で何をしゃべっているのかな。

 おっとっと・・・

 ちょっと頭をあげれば地面に着きたがる背中のリュック。

 立ちながらにして腹筋のごとく、グッと体を起こす。

 小橋の上でひとやすみ。

 それにしても・・・見渡す限り、歴史と自然が描き出すファンタジーの世界。


 華の建物には、時が暮らし

 花の桟橋は、グルメのテラス。

 舟のガイドは、お客を沸かし

 騒ぐ水面は、お客を濡らす。


 僕等の国ではテーマパークでしか味わえない世界なのに

 ここでは、それが紛れもない現実の世界。


 そう、紛れもない現実の世界。

 それを痛いほど現実を思い知らされる瞬間は、やがて訪れる。

 熱い陽射しが、息を切らす。

 強い陽射しが、喉を枯らす。

 夏の陽射しが、町を揺らす。

 その時、突然、視界が揺らいだ。

 町がスローモーションに見えた。

 小舟の動きが、コマ送りに見えた。

世界遺産

訪れた瞬間

 マルクト広場では、世界遺産の鐘楼が視線を集めていた。

 ゲントの重厚さを彷彿とさせる鐘楼に、それを讃えるように回りに居並ぶ華麗なギルドハウスたち。

 ヨーロッパで5本の指に入るというこの広場に足を踏み入れたとき

 一瞬にして体中に鳥肌がたった。


 でも不思議なことに、その鳥肌がおさまらない。

 そしてしばらくすると、手足に痺れが走り

 背筋を伝って、冷汗が流れ落ちるのを感じた。


 これは唯事じゃないと思ったときには、もう遅かった。

 動きの鈍った手足では、東に隣接するブルグ広場に行くことすらできなかった。

 レストランやカフェに入れば、その途端に倒れそうな気がする。

 だから、誰にも迷惑をかけずに屋内で休める場所を探した。


 でも、見つからない。

 そのうちに、名残惜しさよりも口惜しさよりも、何より駅を目指す自分がいた。

 飲物を買って、落ち着いて休める場所。正解が確実だったのは、駅以外になかった。

旧市街

水の記憶

 気づいたとき・・・僕は駅室に寝かされていた。

 何とか辿り着いた駅で水を買ったまでは覚えていたが・・・それが最後の記憶だった。

 幸い、しばらくして体調も落ち着いたが、町に舞い戻る気力なんてとてもなかった。


 未知の国で初めて経験した熱射病。

 良くも悪くも、この日の衝撃は一生忘れることはない。


 でも、子供たちと戯れるあの雫たち

 ブルージュいっぱいに広がる喜びの象徴のような気がする。


 いつまでも・・・

 良くも悪くも、水とともに描かれるブルージュの記憶。


Bruegge-ブルージュ- 旅行記-Reisebeschreibung- おわり

-町の小窓たち-

町並み 橋の多い町 水の古都
運河を往く マルクト広場 ベルフォート 日常

  詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜ブルージュ〜でご紹介中です。

-旅行記後記-

愛の湖公園

 生涯熱中症にかかったのは、この時が初めてです。まさかブルージュで・・・悪夢のようでした。きっとブルージュの半分も見ることはできなかったと思いますが、最低限この古都の美しさはとらえることができたのが幸いです。

 皆様も、特に重い荷物や長時間の歩行などで体力が失われている時など、油断せずにしっかり水分補給をしながら観光なさってくださいね。今回は回復は早かったですが、最悪ドクターストップもありえます。気をつけましょう。

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-町の見所-

 駅を出て直進すると、すぐに旧市街にたどり着きます。すると、周りは中世の雰囲気に一変し、早くもブルージュ観光の幕開けです。運河に囲まれた旧市街はどこを歩いても歴史的な建造物ばかり、ボートに乗れば、それらの建物の間をテーマパークのように観光できます。素晴らしい観光都市です!

マルクト広場ブルージュの中心にして、世界遺産にも登録されているたいへん美しい広場です。鐘楼や州庁舎などの重厚な建造物、鮮やかなギルドハウスが建ち並ぶ姿は、ヨーロッパでも5本の指に入る広場と評されています。
鐘楼世界遺産に登録された、ブルージュのシンボル。13世紀から15世紀にかけて建造されています。高さ88メートルの塔からはブルージュ市街を一望でき、47個あるというカリヨンからは、美しい時の音が15分おきに響き渡ります。
レースセンター16世紀に交易で全盛を築いたブルージュ特産品のレース。ここでは、中世からの伝統を受け継いだレース職人達の手によって、実際にレースの編み物の受講も可能です。
ブルフ広場マルクト広場の東側にある大きな広場で、キリストの聖血が奉納されているという聖血礼拝堂や、ベルギー最古のブルージュ市庁舎など、多くの目を見張る建物があります。ここはかつてのフランドル家全盛を現代に伝える華やかな場所として、多くの観光客で溢れています。
聖母マリア教会13から15世紀に建てられたという教会で、高さは何と118mもあります。また、ミケランジェロ作の『聖母子像』があり、これを目当てに訪れる観光客も非常にたくさんいます。
救世主大聖堂12〜15世紀にかけて建てられ、18世紀に現在の姿となったブルージュ最古の教会です。毎週末ミサが開かれ、オルガン演奏も聴くことができます。
メムリンク美術館聖母マリア教会のすぐ向かいにある聖ヨハネ施療院には、15世紀のブルージュで活躍したドイツ出身の画家、メムリンクの美術館があります。『ウルスラの聖遺物』の他、気品高い肖像画が人気となっています。
愛の湖公園かつての内港だった場所に造ったのが、この愛の湖公園。ロマンチックな雰囲気の美しい森と湖の中で、癒しの時間が楽しめます。その名の通り、カップルが多い場所です。

 中世の雰囲気と、運河の町並みを併せ持つブルージュ。大都会ブリュッセルとは味が全く異なり、重厚な建造物が林立するゲントともまた雰囲気が違います。その違いをその目で確かめてきてくださいね。