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Bad Wimpfen-バート・ヴィンプフェン-

ドイツ南西部バーデン=ヴュルテンベルク州にあり、古城街道とネッカー川沿いにある小さな町。ドイツの数ある美しい町の中でも、指折りの美しさと言われる。

日本でもドイツでも知名度はまだ低いが、隠れた名観光地であり、ドイツで数少ない温泉保養地でもある。紀元1200年頃から残る現在の旧市街は、カラフルに彩られた木組みの家々が立ち並び、まるでメルヘンの世界に迷い込んだよう。

毎年クリスマスの時期に開催されるクリスマスマーケットでは、その可愛らしい町並みとクリスマスの雰囲気が調和して、町全体が絵本の様な世界に包まれる...

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Bad Wimpfenの簡単な歴史の紹介-History-

青の塔

 都市としての歴史は、西暦98年まで遡る。当時のローマ帝国が築いた城砦がこの町の始まりであり、その後現在のバーデン=ヴュルテンブルク州で最大のローマ都市にまで発展する。

 そして、神聖ローマ帝国より市の開催権を得る西暦985年を境に、交通の要衝でもあり裁判所の所在地でもあったことから大いに繁栄することになる。ちなみに、この時代から現在まで続くヴィンプフェンの谷の市は、1000年の歴史を持つドイツで最も伝統ある市である。

 しかし、その後17世紀の30年戦争によってすっかり荒廃してしまい、現在のように温泉地として再び経済が潤ったのは19世紀半ばであった。

  •  Data

    Bad Wimpfenのデータ

    帰属連邦州バーデン=ヴュルテンベルク州
    ハイルブロン郡
    人口6,939人(2005年末現在)
    郵便番号74206
    お祭り古いドイツのクリスマス市
    ヴィンプフェンの谷の市
    名産・特徴ドイツで数少ない温泉地
    おすすめ度☆☆☆☆☆
    キャッチフレーズ古城街道の絵本
    公式サイトwww.badwimpfen.de
  •   Map

    Bad Wimpfenの地理

    バートヴィンプフェンの位置

    ドイツ南西部に属し、南でハイルブロンと接する。町は、谷の地区と丘の上の旧市街地を中心とする地区に分かれている。

    町の東を流れるネッカー川は上流に州都シュトゥットガルト、下流に大学の町ハイデルベルクを擁するが、バートヴィンプフェンはその中間辺りに位置している。GoogleMapを見る

  • Access

    Bad Wimpfenへのアクセス

    シュトゥットガルトからREで約70分
      (ハイルブロン経由)

    ハイルブロンからREで約15分

    ハイデルベルクからREで約50分

    フランクフルトからREで約2時間半
      (マンハイム経由)

    ミュンヘンからICとREで約4時間
      (シュトゥットガルト経由)

    ※バーデン=ヴュルテンベルク州内であれば、週末と平日9時以降は、州内1日券が使えます。州内であれば、ICやICE以外は1人なら19ユーロで乗り放題ですので最高にお得です!足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

ここからはBad Wimpfen-バート・ヴィンプフェン- 旅行記-Reisebeschreibung-
バートヴィンプフェン駅のホーム

徒然旅行記のコーナー -絵本の中で見つけた宝物-

 広大に延びる原野、鬱蒼と茂る木々。その間をゴトゴトと揺れる列車は、これから華やかなお祭りに足を伸ばそうとする気持ちを妙に静まらせる。どんよりとした灰色の空の下、雨の後で汚れた列車の窓から眺める景色、車内にはほとんど人もいない。これはどこに向かう列車だろうか・・・

 ドイツ人の友人に勧められ、向かう先はどこの町とも知らぬ、バート・ヴィンプフェン。ドイツ語が少し分かれば、この町の特徴は温泉なんだろう・・・とは思う。バート(Bad)とはドイツ語で入浴や温泉場などを表す。地名にこの名前がついていれば、それは公式に温泉保養地だと認められている証拠。

 温泉といえば、やはり日本のそれにかなうものなどドイツにはないだろう、なんて自分では思っている。そんなこの町は、有名なハイデルベルクのクリスマスマーケットに向かうついでに寄ってみよう、なんて全く期待も何もしていなかった。目的はクリスマスマーケットとグリューヴァインカップ集め。ただ通り過ぎるのもなんだから、カップぐらい手に入れておこう、そんな気持ちだった。

 「Bitte rechts aussteigen.」車内放送がなる。着いた。ここがBad Wimpfen。石造りの小さな駅舎の壁にそう書いてある。電車はまたゴトゴトと音を立てて、遠くハイデルベルクがあるであろう方向へと消えていった。ふと今走ってきた方向を振り返る。物寂しげに延びる線路は、葉のすっかり落ちた息吹を感じない森の中へと延びていた。

 「さて・・行くか。」何でこんなにテンションが低いのか、自分でもわからない。これは1人旅の3日目。疲れもある。そこを周りの雰囲気が更に倍増させた。時折現れるドイツ独特ともいえるこの空気、嫌いじゃない。でも、今日は何だか暗くなった。

門を抜けてクリスマス市へ

もの暗いホームから華やかな旧市街の中へ

 駅の前にはたくさんのドイツ人観光客がいた。小さな子供たちが父親の周りをはしゃいで駆け回っている。駅舎に併設されている観光案内所は、更にたくさんの人たちで溢れていた。駅舎から漏れる暖気に触れたら、さっきまでの暗い気持ちがどこかへ吹き飛んでいった。と同時に、再びあの興奮が蘇ってきた。「そうだ!クリスマスマーケットに来たんだ!」

 観光客の方に話しかけられたら、もう気分はすっかり陽気に変わった。「ここのマルクトは、ここらじゃ一番よ!シュトゥットガルト行って来たの?きっとこっちの方が気に入るわよ。」よくしゃべるドイツ人のおばちゃんに、すっかり旅のわくわくを募らせていた。

 そのおばちゃん一行にさよならを告げて、駅を背に右手の小高い丘へと続く緩い坂道を上り始める。右手には城壁が続き、石畳の路の先にはアーチ状の石門が構えている。こういう高低差のある町は大好きだ。それだけでなんだかわくわくする。人間の心理かな?石門を抜けると、更に奥に見えてきたのは・・・

 「herzlich Willkommen Altdeutscher Weihnachtsmarkt Bad Wimpfen」と描かれたアーチ。「バートヴィンプフェンの古いドイツのクリスマスマーケットにようこそ」いよいよだ。

ここがバートヴィンプフェン!!

 後ろから横を走り抜けていく子供たち。きっと、あの子達にも待ちに待ったクリスマス市。両脇にはぽつぽつと屋台が現れ始める。でも今まで見てきた様々な町の市と比べて特別だという雰囲気もない。「こんなもんかな・・・。」期待もマンネリにかき消されそうになる。しかし、緩やかに曲がる路が前方に開けた瞬間、ふと何か感覚が変わった。

木組みの家々に囲まれて

 その瞬間、まさに絵本の世界に入り込んだようだった。両脇に奥の奥まで続いていく可愛らしい木組みの家々。路も幅が狭いせいか、木組みの家がすごく高く見える。これこそ、まさに絵本の世界に包まれている感覚をもたらしてくれる。きっと子供たちにはもっともっと高く見えるんだろう。でも、その木組みの家の軒先にはクリスマスマーケットの小さな屋台がずらりと並ぶ。ここが、この町のマーケットの特徴。


 高低差のある旧市街にあって、こうして高低差のある家や屋台が連なる風景こそ、子供心を掻き立てるようなわくわくする気分にさせてくれるのかな。木組みの茶色をベースとした町並みに、調和を乱さない屋台の綺麗な装飾、どことなく田舎くさいドイツ人達の和やかな笑顔、そんな大都市とは違った魅力がこの空間を包み込んでいるのだ。さっき感じた感覚の変化は、今まで非現実だと思っていた絵本の世界が現実になった瞬間だったのだ。

来てよかった!バートヴィンプフェン

 その後のこの町の探索は、本当に楽しかった。既に50以上の町を旅してきて、ここにきて胸がドキドキする感覚は久しぶりだった。枝分かれして斜めに上っていく路、家の間を縫う小さな階段、どこかの町で見たような尖塔をもつ教会でさえも、この町の中にあっては特別なものに見えた。幼少時代にブロックを積んで作った町、「誰かが天からこの町を遊び心で作ってみました」そんな感覚を覚えた。この町を箱に入れて持って帰りたい、気持ちが高揚する自分になんだか恥ずかしくなった。

 ・・・・・・

屋台から町を眺めて

 原野と森の中におもちゃを落っことしてきた。帰りの電車の中で、人里離れた原野と森の狭間で宝物を見つけた嬉しさと、同時に宝物を落っことしてきた悲しい気持ちが湧き上がった。最初から最後まで絵本の登場人物だった感じ。桃源郷ではないけど、バートウィンプフェンという幻の郷を見たような感覚。

 そう、そう思うとこの旅は初めからスタートしていたのかもしれない。行きで覚えた、時々襲ってくるドイツ特有のあのもの暗い雰囲気。そして、たくさんの笑顔、たくさんの彩り、たくさんのわくわくに包まれた喜びの世界。これだけのコントラストを味わったのは初めてだった。

 持って帰ってこれなかったバートヴィンプフェンという名の宝物。でも、いつでもあそこにある。もう来れないかもしれない。でも、確かにあそこに落ちている。そんな風に思ったら、なんだか寂しさも自然と消えた。

 リュックの隙間からは、陽気なおじさんから手に入れた長靴型のカップがコトコトと音を立てていた。


Bad Wimpfen-バート・ヴィンプフェン- 旅行記-Reisebeschreibung- おわり

-町の小窓たち-

坂道小路と青の塔 福音派市教会 木組みの家を眺める鉄の鳥
シュムックハウス 路地裏 木組みの家と黄金の看板 旧市街のクリスマスマーケット

  詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜バート・ヴィンプフェン〜でご紹介中です。

-旅行記後記-

派手なピンクの館

 伝わりましたか?何だか解りづらい文章であったらごめんなさい・・。でも、このバートヴィンプフェン、個人的には非常に印象深い町でした。現実のもの暗い雰囲気の中から、絵本の世界に誘われるように旧市街に吸い込まれていく自分を感じてしまいました。

 ただ、クリスマスの時期だというタイミングがここまで雰囲気を盛り上げたことは否めません。大々的に観光推進しているようには見えなかったので、他の時期に訪れたら華やかさは落ちると思います。

 でも指折りの綺麗な絵本の町であることは間違いなく、自然の中に取り残された「辺境の宝物」を感じることはできるはずですよ!小さな町ですので、ハイデルベルクから足を伸ばすにはもってこいかも?!

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-町の見所-

 バートヴィンプフェンの見所は、町そのものです。12世紀から続く木組みの町並みの中で、メルヘンの世界を味わってください。

 また、『町の小窓たち』のコーナーで取り上げた写真からもわかるように、特徴的な建物もあります。中でも、バートヴィンプフェンの最重要建造物は、13世紀の初めに建造されたシュタウフェンの皇帝の城に由来するものです。それ以外にも特徴的な建物などもありますので、幾つかご紹介しますね。


青の塔バート・ヴィンプフェンのシンボル的な塔であり、13世紀から続いたシュタウフェン家の皇帝が滞在した城の主塔。城の西に建てられ、20世紀初めまで見張り用としても使われたようです。見学が出来るようですよ。
赤の塔城の西の青の塔に対して、城の東側に建てられたもう1つの主塔として現存しているようです。今回は写真に収められませんでした・・・。
幸福の豚の博物館ドイツで唯一の豚の博物館です。幸福を呼ぶといわれる豚のアイテムがぎっしりだそうです。私は今回の旅行では、残念ながら行けませんでした。
ニュルンベルクの小塔30年戦争によって荒廃したバート・ヴィンプフェンに経済援助をしてくれた帝国直属都市ニュルンベルクへの感謝の意を込めて、かつてから存在した城のある小塔に対して名づけられたようです。それがこのニュルンベルクの小塔です。
福音派市教会バート・ヴィンプフェンが発展した13世紀にロマン様式で建造され、後の1520年には後期ゴシック様式のハーレンキルヒェと呼ばれるホール式教会に改築されました。青の塔の近くにある2つの尖塔をもつ教会です。

 これ以外にも色々な発見ができる町だと思います。そんな魅力に溢れた、自然の中に位置する貴重な町です。バート・ヴィンプフェン、是非是非チェックしてみてくださいね。



-デジカメ動画の棒録りコーナー-

 のらりくらりと棒読みならぬ棒撮り(ボーっと録りました)の未編集ムービーを公開しています。画質が悪くて申し訳ございません。

 今回はバート・ヴィンプフェンですが、かなり歩き回ってみました。

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