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Regensburg-レーゲンスブルク-

 ドナウの流れに沿って、2000年の歴史を誇るドイツ最古の都市のひとつ、レーゲンスブルク。ドイツのメルヘンのイメージとは違った異色の雰囲気が織り交ざるその町並みは、2006年にユネスコの世界遺産に登録され、名実共にドイツを代表する観光都市となった。

 2本の尖塔をもつ、高さ100mを超えるレーゲンスブルク大聖堂、ドイツ最古の石橋などの観光スポットはもとより、ドナウ沿岸の旧市街そのものが町の見所となっており、レーゲンスブルガーソーセージなどの名物も人気となっている。

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Regensburgの簡単な歴史の紹介-History-

ローマ時代を表すフレスコ画

 古代ケルト人の居住したこの地域、レーゲンスブルクとしての起源は、176年にローマ帝国軍の駐屯地となったことに始まる。その後、6世紀にはバイエルン民族が移り、8世紀後半にはフランク王国の支配下に。それ以降政治・経済の中心として繁栄を続け、13世紀には自由帝国都市としての特権を認められる。またこの時期に町のシンボル、大聖堂の建造も始まる。

 その後も神聖ローマ帝国の帝国議会が開催される都市としても、たいへん重要な役割を果たした。現在では、第二次世界大戦で戦災を免れた古代からの建造物などの残る、歴史の深い町として世界遺産に登録されている。

  •  Data

    Regensburgのデータ

    帰属連邦州バイエルン州
    河川と街道ドナウ河と古城街道
    人口132,495人(2007年)
    郵便番号93047-93059
    有名なお祭りクリスマスマーケット(12月)
    名物品レーゲンスブルガー(ソーセージ)
    縁のある著名人天文学者ケプラー
    Myおすすめ度☆☆☆☆☆
    キャッチフレーズ異色のドイツ世界遺産
    公式サイトwww.regensburg.de
  •   Map

    Regensburgの地理

    レーゲンスブルクの位置

    バイエルン州東部、オーバープファルツ地方に属し、チェコ共和国にも比較的近いところに位置する海抜400mの都市。
    また、旧市街の北側には有名な大河であるドナウ河が流れ、ドイツを代表する観光街道であり、チェコのプラハまで通ずる古城街道も走っている。

    GoogleMapを見る

  • Access

    Regensburgへのアクセス

    ミュンヘンからREで1時間半

    ニュルンベルクからREで1時間

    フランクフルトからICEで3時間

    ヴュルツブルクからREで3時間
     (ニュルンベルク経由)


    ※REは普通電車です。バイエルン州内であれば、週末と平日9時以降は、州内1日券が使えます。ICやICE以外は1人なら20ユーロで乗り放題ですのでお得です!
    また、5人まで利用できるチケットは28ユーロで、1人当たり5.6ユーロと破格ですよ。ミュンヘンからもニュルンベルクからもアクセスしやすいので、バイエルン州チケットでの旅行がおすすめです。

ここからはRegensburg-レーゲンスブルク- 旅行記-Reisebeschreibung-
旧穀物広場から眺める旧市街

徒然旅行記のコーナー -ドイツきっての古都-

 現代と中世と古代が入り混じる町、レーゲンスブルク。

 ドイツというと、「中世の面影を残す」とか、「絵本のようなメルヘンの世界」だとか、「中世にタイムスリップしたよう」なんて紹介文をよく見る。実際に僕自身も、他の町の紹介でも時々使っている表現。まさにドイツの町並みを表すに相応しい言葉なのだ。

 もちろんドイツにも古代人が居住し、その遺構や文化の跡というものは存在するが、やはり中世における神聖ローマ帝国の歴史がドイツの歴史に大きな波を作っているので、古代より中世のイメージの方がはるかに強い。そんな背景があるので、古代の雰囲気も残す町というのは、ドイツでは大変貴重な存在。そして、そんな貴重な町こそが、このレーゲンスブルク。

 この町が歴史の表舞台に登場するのは、西暦176年。ローマ帝国軍の北方駐屯地、レーゲンスブルクの名の由来ともなったカストロ・レギーナがこの地に置かれたことに始まる。そして、歴史のコーナーでも取り上げたように、中世においては神聖ローマ帝国の非常に重要なポジションに選ばれ、現在あるような町並みの基礎が出来上がった。

 ところで、ドイツの町を旅するときに大変はがゆく感じるのが、第二次世界大戦の傷跡。つまり、ドイツの多くの大きな観光都市は、戦災を受けて復興した町並みとして現在の姿を残している。ところが、このレーゲンスブルクはその負の遺産である第二次世界大戦の戦災から免れたため、2000年の歴史をそのまま受け継いできた町並みが残されている。つまり、古代と中世と現代が融合した一風不思議な雰囲気の漂う古都なのだ。

石橋からのドナウと旧市街

イライラとワクワクの10分間


 2006年、世界遺産となったばかりのこの町に初めて訪れた。自宅のあるミュンヘンからREで1時間半という素晴らしい条件。シングルでも往復19ユーロという超お得なバイエルンチケットを使って、初めてのドイツの世界遺産の旅行だった。ただ、その時は世界遺産に認定されたとは知らなかったため、ただアクセスしやすいからなんて理由で、特に下調べもせずに来てみたという感じだった。ただ、それでもバイエルン州の最重要ゴシック建築であるレーゲンスブルク大聖堂や、ドイツ最古の石橋があるってことに何となく期待を寄せていた。

 中央駅を降りてみると、何の変哲もない地方の町。ただ、バイエルン州第4の都市というだけに、まあまあ発展しているかなって印象を受けた。そのまま直進し、両側に様々なお店が軒を連ねるメインストリート、マクシミリアン通りに入る。繁華街の出現に気分は盛り上がるものの、ドイツ有数の古都というイメージとは程遠いし、大聖堂も一向に見えてこない。でも、ドイツのほとんどの町は、旧市街は中央駅から10分程度離れた所にあるため、そこにたどり着くまでの道のりに、焦れと期待が交錯する感情が沸き起こる。この感じにちょっとイラっとするけど、ワクワクが徐々に高まっていく感じが結構好きだったりもする。評判のレストランで、料理を待たされているときのような感じかな。

 さてさて、そうこうするうちに旧市街の香りがしてきた。前方に大きな広場が見える。オードブルの出現だ!

 ・・・旧穀物広場は、本当に何の変哲もないただの広場だった・・・。味気ないオードブルにがっくりしたのも束の間、左手に目をやると・・・そこには旧市街への門とも見える、石造りの塔が!そしてその奥に見えるのは、この町のスープ、レーゲンスブルク大聖堂!10分間の焦らされが解放されるこの瞬間、どの町を旅行しても最高に感情の昂ぶるワンシーンのひとつだ!

枯れ木の縁の大聖堂

オードブル、スープ、そしてメインディッシュ


 旧穀物広場というオードブルはおいしくなかったが、石造りの門の先に出てきた大聖堂には、まさに仰天した。高さ100mを超す2本の尖塔と、その間の渡りが特徴的なこの大聖堂。この手の大聖堂としては、僕がドイツで見た中ではケルン大聖堂、ウルム大聖堂には劣るものの、それらに次ぐ迫力だったと今では感じている。壁面を見てみても、手の届く場所から尖塔の先の先まで様々な彫刻などが施され、初めて見るゴシック様式の大規模な大聖堂に、ただただ感激していた。

 コース料理で言うと、この大聖堂は順番的にスープだって勝手に決め付けて、次なるメインディッシュを探しに行く。どう考えても大聖堂がメインだろ・・・なんて思いながら。そんなどうでもいい妄想はいいとして、やはり大聖堂を超えるインパクトはなかなか見つからない。
 そんな思いで旧市街を歩いていたのだが・・・この町なんかドイツのイメージと雰囲気が違う。一見、赤茶色の屋根が連なる中世ドイツの町並みなのだが、時々石でできたトンネルのような細く低い道や、曲がりくねった細い路地、古代の名残のような石造りの建造物跡などが現れては消える。中には、壁に大きくフレスコ画が描かれている建物などもある。そう、さっき感激を受けたばかりの、あの豪華な大聖堂にもかなわないもの、それは歴史の深さ。古代と中世が残る街レーゲンスブルクのメインディッシュは、この旧市街そのものだったのだ。

夜景の美しい石橋からの大聖堂と時計塔

歴史の交錯点、ドナウに架かる最古の石橋


 石橋を忘れていた。そうだ、この町にはドイツ最古の石橋がある。壁全面に大きくフレスコ画の描かれた観光スポットの建物の正面の坂道を下ると、目の前にはオレンジ色の時計塔が現れた。そして、その門をくぐると、そこがまさにドイツ最古の石橋の上だった。そして、ここが橋だということは、下に流れるのは川。この川こそ、あの青く美しきドナウ河なのだ。

 水面に映る曇り空が悲しかったが、この悠久の流れが生んだレーゲンスブルクの町をドイツ最古の石橋の上で眺めて考える。日本には海があり、街道が発達したために、川が町と一体化する姿というのはそれほど多くはない。でも、ここドイツでは川の交通というものは日本よりも遥かに重要なもので、中にはヨーロッパ各国を結ぶ航路になるものもあるため、川と町が一体化した形で発展していることが多い。川の恵みというものは、日本では感じられないほど大きなものとして感じることが出来るのだ。そして、このドナウ河はヨーロッパを東西に流れ、ローマ時代には帝国の北限となっており、その前線、防御としての役割を果たしていた。つまり、まさにドナウ河とローマ帝国の歴史を目の前に感じることができるのが、このドイツ最古の石橋の上なのだ。

 ドナウの流れにレーゲンスブルクの歴史の流れを感じること、さっき味わった旧市街の不思議な味わいとともに、これがレーゲンスブルクのメインディッシュ。そして最後はデザート・・・。石橋を渡り、ドナウの対岸を歩き、レーゲンスブルク、旧ローマ帝国の最前線を眺めてみた。

 そこから映った光景は、この町のハイライト。そのパノラマの圧巻の美しさ、実際に目の前にしたその風景は、今でもドイツ有数の名風景として僕の思い出に焼きついている。

 レーゲンスブルクのコース料理で目と感激は満腹になった。そして、最後に本当に満腹にしてくれたのは、石橋横にある800年の歴史を誇る名店、ヒストーリッシェ・ヴルストキュッヒェのレーゲンスブルガーソーセージ。うますぎる!


Regensburg-レーゲンスブルク- 旅行記-Reisebeschreibung- おわり

-町の小窓たち-

霞むレーゲンスブルク大聖堂 レーゲンスブルガーが焼き上がるブルストクフル ドイツ最古の石橋
石橋の時計塔 町の随所に残るローマ時代の名残 フレスコ画と中世とローマ期の一角 旧市街を巡る狭い路地
レーゲンスブルク大聖堂、祈りの場 クリスマスマーケット、夜の訪れ 大聖堂とクリストキンドルマルクト ドナウに映る旧市街の夜景

  詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜レーゲンスブルク〜でご紹介中です。

-旅行記後記-

レーゲンスブルク大聖堂に張り付いている猿

 レーゲンスブルクには3回行きましたが、その初めて行ったときの旅行記です。写真のコーナーにはクリスマスの風景などもありますので、是非ご覧になってみて下さいね。

 実際、無理矢理コース料理に見立ててのレーゲンスブルク旅行をしてみましたが、自分では意外とハマった(?)感じがして、とても印象に残った旅行でした。さすがにイタリアなどと比較したら、古代の雰囲気というのは微々たるものかもしれませんが、ドナウ河とローマ帝国というキーワードと一緒にこの町の歴史と風景を見てみると、より歴史の深みを感じられるかと思います。

 また、旅行記に記した以外にも旧市街の見所はたくさんありますので、下記の見所などを参考にして、世界遺産レーゲンスブルクを楽しんでみてくださいね。そして、何といってもドナウ対岸からの眺めは圧巻です!思わずため息がでちゃう風景を目に焼き付けてきてください!

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-町の見所-

 どことなく他の町と違った雰囲気が漂うのは、旧市街に中世と古代の建物が混在しているからだと思います。その雰囲気を味わうことがレーゲンスブルクの醍醐味だともいえます。ドナウの流れに沿って世界遺産に登録されている、2000年の歴史の詰まったその町並みを楽しんでみてください。また、レーゲンスブルク近郊にも幾つかの観光スポットがありますので、時間が許せばそちらにも足を伸ばしてみましょう!

レーゲンスブルク大聖堂13世紀から16世紀にかけて建造された大聖堂に、19世紀になってからシンボルとなる高さ105mを誇る2本の尖塔が加わりました。ケルン大聖堂やウルム大聖堂には及びませんが、バイエルン地方を代表するゴシック教会です。また、ドームシュパッエン(大聖堂のスズメ達)と呼ばれるレーゲンスブルク大聖堂の少年合唱団は世界的に有名で、毎週日曜10時からのミサでその歌声を聴くことができます。
石橋1135年から1146年にかけて造られたドイツ最古の石橋。石橋としては、チェコのプラハにカレル橋という大変有名な橋がありますが、この石橋も中世遺産として大変美しいものだと言われています。
ドナウ沿岸の旧市街2000年の古代の遺構から中世の建造物など、歴史の流れを感じさせる町並みが魅力となっていて、2006年には世界遺産に登録されました。どことなく不思議な雰囲気の漂う市街を味わうことが出来ます。
旧聖カタリナ慈善病院旧市街とともに世界遺産に登録されたのが、旧市街対岸にあるシュタットアムホーフにある旧聖カタリナ慈善病院です。
ケプラー記念館惑星の運動に関する法則『ケプラーの法則』で有名な天文学者、ヨハネス・ケプラーの住んでいた家が記念館として公開されています。
帝国議会博物館旧市庁舎でもあり、中世においては、ここの大会議室で帝国議会や諸侯会議などが行われていました。レーゲンスブルクの中世での重要性を示す大変重要な建物です。また、地下には生々しさの残る拷問室を見ることも出来ます。また、建物のすぐ左には観光案内所があります。
トゥルン・ウント・タクシス城元々は聖エメラム修道院で、19世紀のドイツ郵便事業を独占していたトゥルン・ウント・タクシス家の城館です。現在は博物館としても公開され、クリスマスにはロマンティックな市も開かれます。
ドナウ水運博物館ドナウ河に浮かんだ汽船内を博物館として公開しています。ドナウ河とレーゲンスブルクの水運史を紹介していて、機関室などの見学も可能です。11月〜3月は休館していますので注意してください。
市立歴史博物館ローマ時代から現代までの、この町、この地方の2000年の歴史を紹介している博物館です。179年にローマ軍が設置したといわれる石碑などは必見です。
ヴルストキュッヒェ石橋の袂にあり、石橋を建造中の作業員のために作られたといわれる歴史的なソーセージの店です。店からは常にソーセージを焼く煙が立ち上り、思わず足が向いてしまうはずです。香辛料のきいた、クセのない、本当においしいレーゲンスブルガー・ブラートヴルスト(焼きソーセージ)を是非味わってみてください。
ビショッフスホーフ・アム・ドム大聖堂正面左にある、観光客に大人気のレストランです。現代風にアレンジされたドイツ料理を味わうことが出来ます。
クリスマスマーケットレーゲンスブルク、クリストキンドルマルクト(Christkindlmarkt)と、トゥルン・ウント・タクシス城で開催されるクリスマス市がその舞台。ライトアップされた城や、大聖堂の見下ろす広場でのマルクトが非常に美しいです。
ヴァルハラ神殿レーゲンスブルク近郊にある、1842年にバイエルン王ルートヴィヒ1世の命で建てられたアテネのパルテノン神殿を模した白亜の神殿。ドイツ文化の歴史上の偉人121人の胸像などが置かれ、丘の上に立つ神殿からはレーゲンスブルク大聖堂を眺めることもできます。(レーゲンスブルク中央駅からバス5でDonaustaut下車。3月下旬〜10月中旬は、石橋近くから出ている遊覧船でも往復約10ユーロで行けます。)

 たくさんの見所のあるレーゲンスブルクは、一日中観光を楽しむことができる素敵な町です。観光都市として十分満足感も得られ、一風変わった雰囲気がきっと印象に残るはずです。私は秋から冬にかけての3回しか行けませんでしたが、緑の多い季節に是非もう一度行ってみたいです。