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Wien-ウィーン-

 オーストリアの首都であり、ヨーロッパを代表する国際都市でもある。中世ヨーロッパを大きく支配したハプスブルク帝国の都としてたいへんに栄え、当時からパリと並ぶヨーロッパ文化の中心地ともなっている。

 また、モーツァルトやベートーヴェンなどの著名な音楽家が数多く活躍したことから、世界一の音楽の都としても広く認知されている。

 かつての帝都としての気品と風格を備えた美しい都市であり、世界遺産にも登録されている。世界有数の観光都市でもある。

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Wienの簡単な歴史の紹介-History-

モーツァルトの像

 起源はローマ時代の宿営地になるが、都市として大きく発展を遂げるきっかけとなったのは、1155年に当時のオーストリアを支配していたバーベンベルク家のウィーン遷都である。その後、1278年にはハプスブルク家の都となり、1867年まではオーストリア帝国の首都として、また1918年まではブダペストとともにオーストリア=ハンガリー帝国の首都として栄えた。中でも14世紀のルドルフ4世、16世紀のカール5世の時代には大きな繁栄を遂げた。

 そして、芸術や音楽に花開いたのは18世紀後半の女帝マリア・テレジアの時代。以降はパリと並ぶ欧州文化の中心、欧州有数の世界都市としての歴史を歩んでいる。

  •  Data

    Wienのデータ

    人口1,681,469人(2008年)
    お土産モーツァルトチョコ・ザッハトルテ
    エリザベートグッズ
    ヴァイオリンリキュール等
    活躍した音楽家モーツァルト
    ヨハン・シュトラウス2世
    ベートーヴェン・シューベルト等々
    おすすめ度☆☆☆☆☆
    キャッチフレーズ音楽の都
    公式サイトhttp://www.wien.gv.at/
  •   Map

    Wienの地理

    ウィーンの位置

     ヨーロッパ全域で見てほぼ中央に位置する。チェコやスロバキア、ハンガリーといった隣国との国境にも比較的近い。市街には有名な大河ドナウが流れ、水運も大変発達している。

    GoogleMapを見る

  • Access

    Wienへのアクセス

    ミュンヘンからEC/ICで約4時間15分 (乗換なし)

    ザルツブルクからICで約2時間40分 (乗換なし)

    フランクフルトからフライトで約1時間25分

    ベルリンからフライトで約1時間10分

    東京からフライトで約15〜18時間
     (フランクフルト経由)



    ※ミュンヘンからはECで片道29ユーロでウィーンまで行くことができます。フライトでもいいですが、ミュンヘンからに限っては電車もかなりお得ですよ。

ここからはWien-ウィーン- 旅行記-Reisebeschreibung-
ドナウ河ホイリゲ

徒然旅行記のコーナー -吸い込まれたホイリゲの夜-

おっさんのアコーディオンから美しく青きドナウの旋律が流れる。

伸びやかなメロディーが楽しそうに駆け巡るホイリゲの夜。

嬉しそうな香りが幸せを届けに来るホイリゲの夜。

見えないものの実体って何って思うけど、目を瞑ると心で感じることができる。

音は楽しそうに踊る。

香りは嬉しそうに揺れる。

そんな音楽と香りの舞踏会。


ウィーン風居酒屋ホイリゲ。旧市街の北部郊外、牧歌的なウィーンの森近くのグリンツィング地区に集まっている。音楽の都ウィーンの気質がたくさん感じられる、素朴ながらも優美なこの空間。今も昔も変わらぬ香りを振りまく地元料理を味わいながら、楽しい小さな夜の宴が開かれる。幸せの一時、ウィーンを心から素敵な町だって思った場所。

ヨハンシュトラウス2世像

溢れ出る音楽

 森から湧き出る音楽。ここホイリゲの近くには、ベートーヴェンが夏を過ごしたという小さな家がある。

 有名な交響曲第6番『田園』。ちょうど200年程前の1808年に作曲された、誰もが一度は耳にしたことがあるあの有名な旋律は、ここウィーンの森からインスピレーションを得たという。力強いイメージがあるベートーヴェンの数々の曲の中、異色で一際楽しそうな表情が見て取れるこの曲。ウィーンの風景と気質が詰まった明るい笑顔に満ちている。

 そして、この曲が生まれて半世紀後には、ワルツ王ヨハン・シュトラウス2世が、音楽の都ウィーンに大旋風を巻き起こす。彼の曲は、ご存知『美しく青きドナウ』をはじめとして、躍動感に溢れた優美な楽しい旋律ばかり。まさに現在に渡る、このウィーン気質を確固たるものにした偉大な作曲家だといえる。

 そのドナウ河・・・ここグリンツィングに来る際に降りた、ハイリゲンシュタット駅近くから眺めることができた。ウルムやレーゲンスブルクではまだ100m程度だった川幅も、ここでは既に300mくらいはあろうか。雄大なその姿を見せてくれた。寄り添って水面に顔を近づけてみると、なんだか楽しそうにぴちゃぴちゃと音を立てている。ドナウ河は、楽しそうに踊り流れる水たちの集まりだったのだ。

 そんな川の畔で小さな犬を散歩させているおじいさんがいた。ちょっと声をかけてみた。楽しそうに川辺を駆け回る小犬シュテファニー。なんだかウィーンにいると、全てが微笑ましい光景に見えてくる・・・。

 シュテファニー。名前の由来は分からないけど、あの大聖堂と何らか関係しているような気もする。

宮殿前のブルク門

生まれたウィーン気質

 シュテファン大聖堂。ウィーン旧市街の中心にあり、高さ137mの尖塔をもつ壮麗なゴシック教会。ウィーン市民には「シュテッフル」と呼ばれ、大変親しまれている教会として世界的に有名だ。その高く堂々と聳える姿を見ていると、僕にはなんだか音楽の都ウィーンを指揮する存在に見えてくる。ウィーンをひとつにしているのは、このシュテファン大聖堂なのかなって。


 人間に目を移すと、ここウィーンではマーラーやカラヤンといった偉大な人物が、とある場所で指揮をとった。その建物こそ、世界3大オペラ座として大変有名なウィーン国立歌劇場。近年では小澤征爾が監督を務めているということも、私たち日本人にとってはすごく馴染み深いと思う。毎年初めに3チャンネルをつければ、そこからはこのオペラ座で催されるニューイヤー・コンサートのワルツの旋律が流れてくる。ウィーン生まれの音楽たちを世界に伝え続ける場所、それがこのオペラ座。

 でも、そもそもウィーンが音楽の都としての地位を築いたのはいつなんだろう・・・?その答えは、旧市街南西のウィーン王宮周辺にある。


 その始まりとなる時代を見つめた人物が、今は銅像となってウィーンを見つめている偉大な女帝、マリア・テレジアだ。

 ここウィーンが、中世ヨーロッパを席巻したハプスブルク帝国の首都となったのは13世紀のこと。歴代の君主たちの手によって栄華をほしいままにし、一時はヨーロッパの首都と言われるまでに繁栄したウィーン。17世紀から18世紀にかけ数々の戦争に巻き込まれるも、それらを防ぎ発展してきたウィーンにマリア・テレジアが現れたのは18世紀後半。ちょうどこの時代から、モーツァルト、ハイドン、ベートーヴェンといった大音楽家が活躍し始めたのだった。そして、そんなハプスブルク帝国の遺した多くの建造物は、今も旧市街とともに世界遺産に登録されている。ホーフブルクやシェーンブルン宮殿がそう。

ザッハー

音・香り・時間

 アコーディオンの音色にウィーンの風景を添えて、ホイリゲの夜は続く。あぁ・・いい街だなぁって心から思う。

 それにしても楽器ってすごいなぁ。いくら音を鳴らそうとも減りはしない。万人に無限に音楽という幸せを届けてくれる宝の泉。

 そういえば、旧市街にもこんな優雅なグルメの空間があったなぁ・・。


 ホーフブルクのすぐ目の前には、ハプスブルク家御用達だったというカフェ、デーメルがある。そう、ウィーンはカフェの町としても有名。今や世界のチョコレートケーキの代表格にもなっているザッハトルテ発祥の地は、ここウィーンのザッハーというカフェ。そこでのちょっとセレブな雰囲気のカフェタイム・・・非常に強く印象に残っている。お皿に置いたフォークがカチャンと立てる音でさえも、何だかお洒落な響きに聞こえてしまう。


 カチャン・・・。ホイリゲの郷土料理も、今やお腹の中。嬉しそうに揺れていた香りは、もういなくなってしまったのか・・。楽しそうな音たちを送り出していたおっさんのアコーディオンも、今は床の隅でちょっと休憩中。幸せな一時も、やはり時間が過ぎれば目の前から消えていってしまうのかな・・。


 ホイリゲの帰り道。ふと心の中にある旋律が流れ始めた。『美しく青きドナウ』のあの旋律。さっきおっさんが、アコーディオンとともに届けてくれたあの楽しそうに踊っていた音。同時に、なんかあの嬉しそうに揺れていた料理の香りも、頭の中に蘇ってきた。


 見えないものの実体って何って思うけど、目を瞑ると心で感じることができる。音も香りも時間も、一瞬だけで過ぎ去って消えていってしまうようなものに思えるけど、それは違うんだ…。音、香り、時間。これらは過ぎ去って消えてゆくのものではなく、私たちの心の中にふっと吸い込まれていってるもの。楽しそうに踊りながら、嬉しそうに揺れながら、すーっと私たちの体の中に吸い込まれてゆく。消えてしまうのではなく、本当は私たちの体の中に、旋律として、香りとして、記憶としてしっかりと収まってゆく、形あるものなんだ。


 今でも、そっと心の蓋を開いてみたら、あの時のウィーンが蘇る。


Wien-ウィーン- 旅行記-Reisebeschreibung- おわり

-町の小窓たち-

ナッシュマルクト ヨハンシュトラウス2世 美術史博物館
マリア・テレジア像 ブルク門 デーメルのショーウィンドウ 旧市街の繁華街
ウィーン市庁舎 ザッハーカフェ シュテファン寺院 新王宮
ホイリゲ シェーンブルン宮殿 カフェ・モーツァルトにて ストリートアーティスト

  詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜ウィーン〜でご紹介中です。

-旅行記後記-

ザッハトルテ

 今回は珍しく1人旅行ではなかったので、特に思い出深い旅行になっているのかもしれませんが、そうでなくともウィーンは間違いなくヨーロッパ指折りの素敵な町だと思います。クラシック音楽が好きというのもありますが、個人的には数ある町の中で3本の指に入るお気に入りの町です。

 私自身、ウィーンは2回旅行したことがありますが、2回目のこの旅行も本当に最高の思い出となりました。何度もいきたいと思える町です。

 今回の旅行記では、ウィーンの観光名所やちょっとした歴史の流れをご紹介しつつも、音とか香りとか、目に見えないものの姿って何なんだろうって所に着目する感じに書いてみました。私自身は、本文でもありますように、これらのものは煙を吸い込むように私たちの体の中にどんどん吸収され、そしてどんどん蓄積されていっているものなのではないかなって思いました。だから時がたっても、また心の蓋を開ければ、すぐに取り出せるものなんだって思います。皆さんはどのように感じますか?

 また、本文で少し触れていますが、楽器って素晴らしいものですよね。何十年何百年と、作曲家たちによって踊りを教わった音たちを送り出し続ける。こんこんと湧き続ける泉のように、いくらでも音を生み続ける楽器、本当にすごい宝の道具だなって思いました。

 読んでくださいましてありがとうございました!

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-町の見所-

 ウィーンの見所はありすぎます。3日あっても十分には回りきれないくらいです。ですので、ここでは一般的に観光スポットして人気の場所を取り上げています。特別な目的がないのであれば、下記のスポットを回れば丸2日くらいでプランが組めると思います。

シェーンブルン宮殿ドイツ語で「美しい泉」という意味のシェーンブルン宮殿です。世界遺産に登録されている、ヨーロッパを代表する大規模かつ美しいバロック宮殿として有名です。パリのヴェルサイユ宮殿に匹敵する宮殿をと、マリア・テレジアの治める18世紀半ばから後半に完成した、ハプスブルク家の夏の離宮です。また、宮殿と向かい合う丘の上にあるグロリエッテからは、ウィーンの町並みを見渡すことができます。
王宮ウィーン旧市街南西部には、広大な敷地をもつ宮殿と庭園群があります。中でもハプスブルク家の王宮として650年の歴史をもつホーフブルクはその中心です。また、周辺には新王宮ブルク門王宮庭園なども広がっています。また、王宮内には1572年にハプスブルク家が創設した世界最古の乗馬校、スペイン乗馬学校があり、ワルツにあわせたステップを踏む馬の演技は見物です。また、有名なオーストリア皇妃エリザベート(愛称:シシィ)縁の建物も多く存在し、ホーフブルク内にはシシィ・ミュージアムがあります。また、王宮南東部のアウグスティナー教会は、シシィが結婚式を挙げた教会として有名です。
ウィーン市庁舎19世紀後半に建てられたネオゴシック様式の綺麗な建物です。中心の塔には騎士像が立ち、107mという高さを誇ります。また、市庁舎前の広場では様々なイベントが催されており、常に活気に溢れています。
国立オペラ座
(ウィーン国立歌劇場)
音楽の都ウィーンの象徴的な建物でもあり、パリとミラノのそれとともに、世界3大オペラ座のひとつとして評されています。毎年初めのニューイヤーコンサートの舞台としても有名です。小澤征爾が2002年から2010年までの任期で音楽監督を務めていることでも、国内でたいへん有名になりました。
シュテファン大聖堂12世紀半ばに建てられ、14〜15世紀には現在のような見事なゴシック様式になりました。ウィーンっ子の中ではシュテッフルと呼ばれ、大変愛されているようです。尖塔の高さは137mを誇り、ウィーン市街が見渡せる展望室があります。
ウィーンのカフェウィーンはカフェの町としても有名です。中でもザッハトルテの発祥の地であるザッハー、ハプスブルク家御用達のデーメルは大変有名で、カフェ好きの観光客は必ず立ち寄るところです。また、オペラ座のすぐ裏にあるカフェ・モーツァルトや、シュトラウス縁のドームマイヤー、5ツ星ホテルのカフェインペリアルや、ケルントナー通り沿いの老舗ハイナーなども有名です。他にも様々な人気店があります。
居酒屋ホイリゲ旧市街から少し北に離れたハイリゲンシュタット駅近くのグリンツィング地区には、音楽を聴きながらのんびりと夜を楽しめる、ウィーン風居酒屋ホイリゲがたくさんあります。歩いていれば、ついつい香りと雰囲気に誘われて入ってしまうような店ばかりです。近くにはベートーヴェンの像や縁の家などもありますので、ウィーン観光とグルメには欠かせません。
音楽家の像旧市街南東部の市立公園には、ウィーン縁の大音楽家たちの像がたくさんあります。『美しく青きドナウ』で有名なワルツ王、ヨハン・シュトラウス2世の黄金の像をはじめ、シューベルトの像などもあります。また、王宮庭園にはト音記号の庭でも有名なモーツァルト像があります。
ナッシュマルクト旧市街からやや南のケッテンブリュッケンガッセ駅には、ナッシュマルクトという食い道楽市場があります。ヨーロッパの町にはその町の気質を示すような市場が必ずありますが、ここはウィーンきっての市場です。色とりどりの野菜や果物、その他つい食い歩きをしてしまいたくなるような店が、延々と続いており、活気に溢れています。
マリア・テレジアの像ハプスブルク家の偉大な女帝、マリア・テレジアの像は、旧市街を囲むリンクという環状通りを挟んで、王宮のブルク門の向かいにあります。国母といわれている大変偉大な人物です。また、その像の両脇には向かい合うようにして巨大な2棟の博物館、美術史博物館自然史博物館があります。特に美術史博物館は、ヨーロッパ3大美術館のひとつとされています。


 正直ここには挙げきらないほどのたくさんのスポットがあります。このサイトはドイツ情報サイトなのでそこまで詳しくは取り上げませんが、同じドイツ語圏の大都市としてウィーン観光をプランニングしている方は多いと思います。欧州文化、欧州の歴史、そして音楽の歴史にも大きな軌跡を残す町ですので、少なくとも3日間程度を確保して、じっくり観光をしてみることをお勧めします。