バイエルン州の美しい世界遺産都市バンベルク。戦災を免れた中世の家々と教会や宮殿が、レグニッツ川沿いの美しい水の町の風景を作り出す。
ドイツの小ベニスと呼ばれるその町並みは、ドイツの町の中でも非常に印象に残るたたずまいを見せ、心の和む景色を胸に刻んでくれる。
バンベルクが文献上で初めて確認できるのは、902年のドムベルクについての記述である。つまり、1000年以上の歴史をもつ、文化的にも重要な町として現在に至る。1007年には時の皇帝によって司教座がおかれ、同年に大聖堂が建造されるなど、現在に残る文化的遺産としての街区がしだいに形成され始め、その華麗なバロック文化の下で繁栄を遂げる。ところが、例によって17世紀の三十年戦争などで町は衰退し、同時に悪名高き魔女狩りの舞台となるなど、かつての繁栄の陰となる時代も歩むこととなる。しかし、大戦で被害を免れたほぼ無傷の見事な中世の町並みが1993年に世界遺産に登録され、現在ではドイツでも指折りの美しい観光都市とされている。
Data
帰属連邦州 | バイエルン州 |
人口 | 69,884人(2007年12月) |
街道 | 古城街道 |
祭り | クリスマスマルクト(毎年12月) クリッペンヴェークで知られる |
おすすめ度 | ☆☆☆☆☆ |
キャッチフレーズ | ドイツの小ベニス |
公式サイト | http://www.bamberg.de/ |
Map
旧市街には、フランクフルトやヴュルツブルクを流れるマイン川の支流であるレグニッツ川が流れ、南北での起伏の差がある。
ニュルンベルクの北、バイロイトの西にあり、バイエルン州北部のオーバーフランケン地方に属する。豊かな自然に囲まれた町である。
Access
■ ニュルンベルクからREで約45分/RBで1時間
■ フランクフルトからICEとREで約2時間15分
(ヴュルツブルクでREに乗換)
■ バイロイトからREで約1時間15分
■ ミュンヘンからREで約3時間半
(ニュルンベルクで乗換)
バイエルンチケットを使用すると、週末と平日9時以降、普通電車(RE/RB)とバスであれば、5人まで有効で28ユーロで乗り放題です。1人でも20ユーロです。
「お前ばっかりもてはやされてずるいぞ!」とばかりに、バンベルク旧市庁舎が小ベニス地区を見やる。
レグニッツ川を跨いだ石橋の間、多くの観光客で溢れかえる旧市庁舎の中洲。
そこに集まる観光客の目当ては、やっぱり水の町バンベルクの象徴たる川岸の風景。小舟が往来する中世の港を連想されるようなスポット。港は引退しようとも、今尚人々の視線が集まる超人気者だ。
緑の背景に綺麗に映える赤い屋根の建物たちは、すました顔で自分たちの日常の時間を過ごす。そんな気取らない風景、そんな自然な居様だからこそ、ここバンベルクの癒しを演出することができるのだ。
「よく言うよ。そっちこそたっくさんの人に囲まれていい気分じゃないの?」
「こっちから見てると、なんだかお前こそバンベルクの観光ガイドに見えるよ。」
「あんまり見られると、こっちも落ち着かないさ。誘導しないでくれ。」
といい返すのは、一方の小ベニス地区の家々。
そう、川岸の家々にとっては、レグニッツ川の向こうにある旧市庁舎こそたくさんの人に囲まれた人気者に見えるのだ。そして、多くの観光客の真ん中にドカンと座ってこっちを見ている旧市庁舎・・・まるで周りの人間たちの観光案内をしているようにも見えたりする。
「みなさん、ほら、あそこが有名な小ベニス地区ですよ。」
「旧市庁舎のやつ・・・そんな風に自分たちを紹介していそう・・・。まあ、同じバンベルクの象徴として、たくさんの人に喜ばれるのは悪い気はしないけどさ。」
こんな風にして、ここ水のバンベルクの毎日は過ぎてゆく。
「そんなに綺麗な花、どっから集めたんだ?!本当にもてなし上手だなあ。」
と、つぶやくのは、西の高台にある聖ミヒャエル教会。
その視線の先にあるのは、南の高台にある大聖堂、旧宮殿、そして、花々の咲き誇る新レジデンツ。
ちょっと西の離れたところにポツンとしている聖ミヒャエル教会にとっては、多くのシンボルスポットが集まる南の大聖堂地区は羨ましい限りなのだ。
同じ教会として、嫉妬すら覚える大聖堂、そして何より・・・あの庭園バルコニーを敷き詰める色とりどりの花、そしてそこに集まる幸せそうな観光客たち。
「おれにはそんな魅力はないしな・・・」
なんてうつむく西の聖ミヒャエル教会に、今度は南の新レジデンツたちが声をかける。
「今度そっちに行く観光客に、ここで撮った君の写真を見せてもらってごらん。きっと自分に誇りが持てるはずさ!」
「・・・?」
何をいうのだろう・・・。
他の地区よりはるかに観光客の少ない自分の地区。
そんな自分にどんな誇りが持てるっていうのか・・・。
でも・・・。聖ミヒャエル教会は、高台の向こうの新レジデンツから目を外し、足元でカメラをいじくる人々の手元を恐る恐る覗いてみた・・・。
「・・・!!!」
バンベルクには観光スポットがいっぱい!
水の町ベニス地区に、旧市庁舎の中洲地区。南の高台の大聖堂地区に、西の高台の聖ミヒャエル教会地区。
こんな素晴らしいメンツが揃った町、人気が出ないわけがない!
今日も楽しく時間は過ぎる。4つの地区が手を取り合い、僕ら人間に幸せを分け与えてくれる。
-町の小窓たち- |
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詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜バンベルク〜でご紹介中です。
さすが世界遺産の町バンベルク。魅力的な観光の見所が目白押しで、本当に心から癒され楽しめ、思い出に残る旅行ができると思います。そんな素晴らしい町並みの主人公達に登場してもらって、旅行記を書きました。
それから、自分を別のアングルから見てみれば・・・なんてメッセージもこめてみました。自分では気づかない自分に気づかされる瞬間、きっと皆さんにもあるはずです。
バイエルン州を代表する観光都市で、たいへん美しい世界遺産です。水辺の風景や高台からの風景など、飽きのこない変化に富んだ町ですので、心から楽しめるいいところだと思いますよ。期待に応えてくれるはずです!
小ベニス地区 | バンベルクの象徴的な地区です。旧市庁舎下を流れるレグニッツ川沿いを眺めると、赤い屋根の家々が並んでいます。ここは中世ではバンベルクの港だったところで、現在でも漁師達が住む地区。河畔に舟を並べた美しい町並みが、ここバンベルクの絶景スポットとして大変な人気です。観光船も出ており、緩やかな流れとともに、水辺の町並みを堪能できますよ。 |
旧市庁舎 | 15世紀に、レグニッツ川の中洲に建てられたという点が珍しく、時計塔も兼ねた美しい建造物です。両脇にはウンター橋とオーバー橋の2つの石橋が架けられ、小ベニス地区が望める絶景スポットとしても大人気!常に観光客で賑わっています。また、市庁舎の壁には大きくフレスコ画も描かれています。 |
大聖堂 | 1237年に建造された、4つの尖塔を抱くバンベルクの誇りです。旧市街の高台にあり、バンベルクの全てを見下ろす場所にあります。また、内部の「バンベルクの騎士」という像は有名で、他にも有名彫刻家リーメンシュナイダー作のハインリヒ2世とクニグンデ皇后の墓もあり、博物館としてのスポットでもあります。 |
新宮殿 | 17世紀に建てられた新宮殿(レジデンツ)は大聖堂のすぐ近くにあります。高台にあるため、バンベルクのバルコニーともいうべき新宮殿の庭園は見事なもので、見渡す市街地と庭園の花々がたいへん美しく印象的です。 |
聖ミヒャエル教会 | 11世紀に建てられた、ベネディクト大修道院の遺構である教会。大聖堂のある高台から10分ほど離れた所にある高台の頂にあり、新宮殿の庭園からは、まるでお城のように見えます。また、フランケンビール醸造博物館が隣接しており、ここもバンベルク観光の1スポットです。 |
素晴らしい季節に行ったということもあり、個人的には本当に綺麗な町だという印象が強いです。客観的に見ても、中核的な規模と農村風景を併せ持った人気のある観光都市ですので、絶対に楽しめるはずです!
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