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Schwerin-シュヴェリン-

 旧東ドイツ圏にあり、北ドイツに位置するメクレンブルク=フォアポンメルン州の州都。人口10万人にも満たないドイツで最も小さい州都でもある。

 この町のシンボルといえば、湖に立つ、黄金に輝くシュヴェリン城。また、周辺を7つの大きな湖で囲まれいることから、「7つの湖と森の町」とも称される。

 1000年の歴史を持つ北ドイツの古都であり、美しい環境に囲まれた町でもあることから、リューベックやロストックなどから足を伸ばし、レイクビューなどを楽しむ観光客も多い。

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Schwerinの簡単な歴史の紹介-History-

シュヴェリン城から見る湖

 西暦700年頃にこの地にスラヴ系の民族が居住し始めたのが起源とされている。その後1160年に、スラヴ系のニクロット侯によりメクレンブルクが成立しシュヴェリンはその都となるが、強大なハインリヒ獅子公により征服されてしまう。ちなみにニクロット侯の像は、町のシンボルであるシュヴェリン城の正面中央にその雄姿が掲げられている。その後1348年にはメクレンブルク公領が成立、更に1701年にはメクレンブルク=シュヴェリン、1815年にはメクレンブルク=シュヴェリン大公国となり、いずれもその都とされた。

 現在でも州都、いつの時代も都としての地位を守り続けてきた、れっきとした古都である。

  •  Data

    Schwerinのデータ

    帰属連邦州メクレンブルク=フォアポンメルン州
    人口95,855人(2007年)
    お祭りメケルボルガー
    クリスマスマルクト(12月)
    郵便番号19001-19079
    ライバル都市?ロストック
    自然シュヴェリン湖
    おすすめ度☆☆☆
    キャッチフレーズ7つの湖と森の町
    公式サイトwww.schwerin.de
  •   Map

    Schwerinの地理

    シュヴェリンの位置

     ドイツ北部メクレンブルク=フォアポンメルン州の南に位置する。約30キロ北にはバルト海があり、海抜も40m程度と低い。

     周辺には多数の湖もあり、水の中にある町のように見える。
    Wikipediaの画像を見る
    GoogleMapを見る

  • Access

    Schwerinへのアクセス

    ハンブルクからREで約1時間20分

    ロストックからREで約1時間

    ベルリンからREで約2時間20分

    ベルリンからECとREで約1時間40分
     (ルートヴェヒスルスト経由)

    リューベックからREで約1時間10分
     (バート・クライネン経由)


    ※REは普通電車です。メクレンブルク=フォアポンメルン州内であれば、週末と平日9時以降は、州内1日券が使えます。IC、ICE、EC以外は5人まで有効で26ユーロで乗り放題ですので大変お得です!

ここからはSchwerin-シュヴェリン- 旅行記-Reisebeschreibung-
シュヴェリン城から見た旧市街シュヴェリン中央駅

徒然旅行記のコーナー -大寒波へんてこ旅行-

 真冬の一日。2月の北ドイツ、しかもこの日は最高気温氷点下、風速20mという大嵐の天候。1時間ばかり前に出発した世界遺産都市リューベックも、暴風の中のやっとの観光だった。それでもあの町の魅力は素晴らしいものがあった。目を開けるのもやっとな状況にも関わらず、心に残る魅力を見せ付けてくれたリューベック。そして、それに続けと訪れたのが、メクレンブルク=フォアポメルン州都シュヴェリン。

 ネットを眺めていて偶然見つけたシュヴェリン。北のノイシュヴァンシュタインと言われる美しきシュヴェリン城を見た瞬間に、「この目で何としても見てみたい!」ただそれだけの思いで訪れた。しかし、ネットで探してもほとんど日本語の情報が出てこないような、日本人にとってはマイナーすぎるドイツの都市。そのためにほとんど下調べもできず、無理矢理プランに詰め込んだだけのシュヴェリンだった。結局は、「もう城を見るだけでいいや」って諦めてしまい、滞在時間も1時間半程度しか見込んでいなかった。

 滞在時間わずか1時間半、下調べなし、風速20mの暴風、体感温度−20℃以下。これでもかというほどの究極の最低条件が揃った旅行は、案の定しんどすぎる旅行になってしまった・・・。

聳える大聖堂

小さすぎる州都

 せっかくの旅行なのに、中央駅から出たくなかった。外を吹き荒れる風に背を縮めるドイツ人たち。せっかくミュンヘンからはるばる北ドイツまで来たというのに、「これはないよ・・・」って気分。でも、いつまでもこんな所にいても仕方ない。勇気を振り絞って街に出た。

 ・・・一瞬で引き返したくなる。。。今思い返してみても、留学中に訪れた数々の町の中でも、リューベックとともにこのシュヴェリンはダントツでワースト1の天候だった。それに加えてここは旧東ドイツ圏。まだまだ寂れているというイメージと天候が重なり合い、目の前の駅前広場が悲しく見える。
 と同時に即座に感じたのが・・・「本当にここが州都?!」
 南部の華やかなバイエルン州都ミュンヘン、バーデン=ヴュルテンベルク州都シュトゥットガルト、そうそうたる大都市が名を連ねるドイツの州都の中で、このシュヴェリンは信じられないほど小さな町だ。

 中央駅前を直進し、突き当たりにすぐ現れるのがプファッフェン池。広大な人工池だ。池越しのはるか向こうには綺麗な市街地の建物が横一線に立ち並んでいる。立ち止まると動けなくなるほどの寒さだったが、やっと目に入ってきたこの町の美しさにちょっとだけホッとした。そして、その目を右の方向にそらしていくと飛び込んできたのが、空高く延びる赤茶けたレンガの大聖堂。こんな立派な大聖堂が聳えていると考えると、池の向こうの旧市街散策が急に楽しみになってきた。
 台形型のプファッフェン池の下底をずっと南下し、旧市街方面へと歩く。晴れていれば気持ちのいい景色なんだろうなあ・・・と思いながら、時々左のプファッフェン池を眺めるが、もうとにかく早くお城を見て帰りたいって思いしかなかった。さっき湧き上がってきた期待は、容赦なく荒れ狂う暴風にあっという間に吹き飛ばされてしまった。

北のノイシュヴァンシュタイン城

そそくさ進む変な日本人?

 やっとの思いでたどり着いた池の端には、無数の水鳥が群がっていた。その中心には、小さなドイツ人のおじいさんが杖を持って立っている。「毎日こうしてエサをあげて鳥達に慕われているのかな・・・」すごく微笑ましい光景にちょっと胸が温かくなったが、鳥達のうらめしそうな視線を感じた瞬間、たった今感じた温かさがまたも暴風に連れられ吹っ飛んでいった。
 「お前、人間のくせにパンくずもくれないのかよ」みたいな。

 「そんなこと言われても持ってないから悪く思うなよー」そう鳥達に内緒で告げて、あとをじいさんに任せた。後ろ髪を引かれる思いもあったが、そんな思いもまた暴風が吹っ飛ばしてくれるだろう。マフラーを口までずらし、先の道へと進んでいった。

 プファッフェン池を離れ、メクレンブルク通り(Meklenburgstrasse)と書かれた通りを更に南下する。しかし、下調べもしていないのでどこがメインストリートかもわからない。というか、「ここが旧市街だろう」というのもすぐ左手に大聖堂があるからという理由。とにかく今は、シュヴェリン城までの行き方だけをメモした紙切れを開き、ただただ目的地へと急ぐのみ。しかし、ここでまた横槍が入った。
 「どこのよそ者だか知らんが、わしを横目に通り過ぎるとはけしからんな」みたいな。

 「そんなこと言われてもお城の方が魅力的なんだから悪く思うなよー」そう大聖堂に告げて、先の道を急いだ。お城への道順だけを記したメモを、頭上の大聖堂から覗き込まれて面目ない気持ちにもなったが、そんな気持ちもまた暴風が吹っ飛ばしてくれるだろう。両手でコートを抱え締め、そそくさと先の角を左へと曲がった。 シュヴェリンのボス鳥

念願のシュヴェリン城

 緩やかな右カーブを抜けた瞬間、はっと息を呑んだ。絢爛豪華に輝く黄金の城、ひと目見たかったシュヴェリン城がついに目の前に姿を現したのだ。金色に輝く塔を中心として、周りに幾つもの塔が林立する。一番右の塔が痛々しかったが、期待を裏切らない見事な造りにしばらくの間見入ってしまった。その間だけは、依然吹きすさぶ暴風も忘れ、やっとたどり着いたゴールの達成感に浸っていた。

 その後お城の周りの敷地をぐるりと一周し、すぐ間近で見上げたりもしたが、どうもこのお城には歴史をあまり感じなかった。幾度の修復を重ねられ、その重みというものが失われてしまっているように感じた。ただ、北のノイシュヴァンシュタイン城といわれるだけに、メルヘンチックかつロマンチックな雰囲気は素晴らしいものがあった。しかし、このお城のメルヘンは間近で見るより湖上で見るほうが数段感じるという。周辺を湖で囲まれた、まさに『湖に浮かぶ城』がこのシュヴェリン城。山のノイシュヴァンに対し、水のシュヴェリン・・・そんな対比の仕方もあるのかなって思った。

 さてさて・・・メインが終わってしまったら、途端に体が悲鳴を上げだした。もう我慢ならない・・・体感温度−20℃の町に1時間近くもいたという後遺症が、頭痛、涙、その他諸々となって返ってきた。「痛いの痛いの飛んでけー」ってよく言うけど・・・こんな時には見事に無視してくれる暴風さん。
 「もう無理」

 泣きそうになりながら、中央駅を出た1時間半後に、こうしてまた中央駅に戻ってきたのだった。
 ところで・・・帰り道でまたプファッフェン池のほとりを通った。

 「しゃーないなあ」
 そう言って、群がる水鳥さん達に、帰り途中で買ったパンをあげた。何と奮発して1枚まるごとあげたのだ!

 「なっ、いい奴だろ」
 そう言葉を投げかけた瞬間、ドタドタと駆け寄ってきた一羽の異様に大きな鳥が。僕の愛情がたっぷりこもった1枚のパンはそのボス鳥にくわえられ・・・群がっていた鳥たちはポカンとその光景を見ているしかなかった・・・。
 「なにこれ・・・」
 僕のシュヴェリン旅行は、最高にKYな鳥さんによって幕が下ろされたのでした。


Schwerin-シュヴェリン- 旅行記-Reisebeschreibung- おわり

-町の小窓たち-

プファッフェン池越しに見る市街地 大聖堂 静かなストリート
大聖堂を脇から眺めてみよう 出た!シュヴェリン城 北のノイシュヴァンシュタイン

  詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜シュヴェリン〜でご紹介中です。

-旅行記後記-

シュヴェリン中央駅

 なんか拍子抜けするような終わり方でした。。。リアルにポカンとしていた鳥達の様子が一番印象に残ってしまった旅行で・・・僕の中では、シュヴェリン城を超えるインパクトでした。でも、写真を見てもわかると思いますが、本当に周りの鳥がみんな唖然とした感じですよね!

 でも、本当にこの州都にはたくさんの水鳥達が生息しています。やはり周りを数多くの湖で囲まれていて、「水の中に建つ町」ですので、鳥達を育む素晴らしい環境なのだと思います。今回は2月というオフシーズン、しかも酷い天気に当たってしまったということで、湖の町の魅力をお伝えすることはできませんでしたが、皆さんはできればシーズン中に訪れて、緑と青の綺麗な町を満喫してくださいね。

 また、シュヴェリン城以外の観光スポットも調べましたので、下のコーナーも参考にしていただければと思います。ちなみに、通り過ぎてしまった大聖堂・・・実は素晴らしい評判を持つ教会だったのです。

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-町の見所-

 何といってもシンボルはシュヴェリン城です。ノイシュヴァンシュタイン城とはまた違ったメルヘンチックな美しい雰囲気に圧倒されますよ。それから、緑の多い季節には湖上での時間が素晴らしいものに感じられそうです。ドイツ国内では湖上リゾートとしても有名なシュヴェリンですが、日本ではほとんど知名度がないので、リューベックやロストックなどから足を伸ばす感じにチェックしてみるのもいいと思います。また、この町は旧東ドイツ圏ということもあり、近年までは寂れた建物などが数多くあったようです。現在ではそういった建物も新しく建て直され、新しい町という雰囲気も漂っています。中世の雰囲気を味わうのは少し難しいかもしれませんが、この町独特の雰囲気を味わってきてくださいね。

シュヴェリン城シュベリン湖に浮かぶ小島の上に立つ黄金の城で、フランスのロワール地方のシャンポール城がモデルとなっており、御伽の国の城とも言われています。その優雅な姿と金銀細工が施されたこの城の美しさは品位に溢れており、北のノイシュヴァンシュタイン城とも評されています。古くは10世紀にまで遡りますが、幾度の改装などが施されて現在の姿ができあがったのは19世紀のことでした。そのため、様々な建築様式が入り混じり、林立する尖塔は全て形状が違うという特徴も持ちます。内部は博物館としても公開されていますので、玉座の間などをチェックしてみるのもいいですよ。
大聖堂湖越しのシルエットが綺麗な大聖堂ですが、この聖堂は1270年に建築が始まり、1426年に完成を見ました。ドイツで最も美しく大きなレンガ作りの教会と称えられています。また、その高さは117.5mを誇り、メクレンブルクでも最高峰のバロック式教会です。
シュヴェリン湖シュヴェリンの4分の1を占めるという湖群の中でも圧倒的に大きな湖です。ドイツ国内でも4番目の大きさをもち、シュヴェリン城の横にある乗り場からは、湖を周遊する遊覧船も運航されています。水鳥も多く飛び交う、自然に包まれた美しい光景が見れるはずです。また、湖上から撮る黄金のシュヴェリン城は、旅行のベストショットになるかもしれません。
メクレンブルク国立劇場シュヴェリン城の目の前に立つ、オーケストラ―の本拠地ともいえるメクレンブルク国立劇場は、その質の高さや観客動員数、そして長い歴史をもつことから、ドイツで最も重要な文化施設の1つだと言われます。そして、ここに所属するメクレンブルク楽団は、ドイツ最古という歴史を持っているそうです。また、毎年夏になると野外劇場が設けられ、シュヴェリン城をバックにした音楽祭が開かれます。
国立博物館計550点の17世紀の作品、ルーベンス、 レンブラントなどによる作品が展示されたギャラリーは、ドイツを代表するもののひとつとされます。また、その他にもルートヴィヒ15世の専属画家としてその名を馳せた、ジャン=バティスト・ウードリーの大々的なコレクションも所蔵しています。

 日本ではまだまだ知名度の低いシュヴェリンですが、シュヴェリン城などはそれだけでも「行ってみたい!」という気にさせてくれます。でも、それ以外の観光物件もチェックして、より充実したシュヴェリン旅行にして下さい。