トップページ ドイツ留学 ドイツ旅行 ドイツ文化 ドイツ語アプリ 写真de小旅行 ミュンヘン情報 歴史人物占い ゲストブック
nuernberg

Nuernberg-ニュルンベルク-

 ミュンヘンに次ぐ、バイエルン州第2の大都市ニュルンベルク。周囲5km程の城壁に囲まれたその旧市街は、中世の雰囲気を色濃く残し、活気に満ちたたいへん魅力的な町となっている。中世には神聖ローマ帝国の重要都市、ワーグナーの歌劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」でも歌われ、近世ではヒトラーの初めてのナチス党大会が開かれるなど、今も昔も重要な都市として歩みを進めている。

 一方でおもちゃの町、職人の町としても有名で、特に12月に開かれるクリスマスマーケットは世界一有名と評され、世界中の多くの観光客で賑わう。

HOME > ドイツ旅行Terminal > 南ドイツ・バイエルン州の町々 / ニュルンベルク-nuernberg-

Nuernbergの簡単な歴史の紹介-History-

中央広場の黄金の塔、美しの泉

 ニュルンベルクの誕生年は1050年。神聖ローマ帝国の皇帝、ハインリヒ3世がこの地に現在のカイザーブルクの元となる城塞を築いたことが始まりとされ、1219年には帝国自由都市としての特権を得る。以後、レーゲンスブルクが中心となるまでの帝国議会の開催される都市として、また神聖ローマ帝国の皇帝が居住する非常に重要な都市となる。貿易都市としてもアウクスブルクと2大勢力を保つまでに発展をするが、1525年に宗教改革を受けたのを機に、皇帝との関係が断絶。それ以後皇帝権力のある町としては失墜してしまう。

 また、この町の歴史には、近世におけるナチス・ドイツの象徴となるなどの負のイメージもある。現在では、第二次世界大戦で受けた大きな傷跡も復興し、美しい町並みを見ることが出来る。

  •  Data

    Nuernbergのデータ

    帰属連邦州バイエルン州
    街道古城街道
    人口503,110人(2007年)
    有名なお祭りクリストキンドルマルクト(12月)
    名物品ニュルンベルガー(ソーセージ)
    手作りのおもちゃ
    出身者画家アルブレヒト・デューラー
    Myおすすめ度☆☆☆☆☆
    キャッチフレーズ募集中です・・・
    公式サイトwww.nuernberg.de
  •   Map

    Nuernbergの地理

    ニュルンベルクの位置

    バイエルン州北部、フランケン地方における中心都市。フランクフルトやライプツィヒなど、他州からも比較的アクセスしやすい地理的条件のため、交通における重要度も非常に高い。近隣に大河はないが、1992年に完成したライン・マイン・ドナウ運河により、水運も可能となっている。

    GoogleMapを見る

  • Access

    Nuernbergへのアクセス

    ミュンヘンからICで1時間10分

    ミュンヘンからREで2時間40分

    ライプツィヒからIC/ICEで約3時間

    フランクフルトからICEで約2時間

    ヴュルツブルクからREで1時間15分


    ※REは普通電車です。バイエルン州内であれば、週末と平日9時以降は、州内1日券が使えます。ICやICE以外は1人なら20ユーロで乗り放題ですのでお得です!
    また、5人まで利用できるチケットは28ユーロで、1人当たり5.6ユーロと破格ですよ。州内であればアクセスがいい場所なので、バイエルンチケットでの旅行がおすすめです。

ここからはNuernberg-ニュルンベルク- 旅行記-Reisebeschreibung-
天空に浮かぶ城焦げ茶の聖ローレンツと赤茶の聖ゼーバルドゥス

徒然旅行記のコーナー -歴史に塗られた1000年都市-

 息をきらしてカイザーブルクの門をくぐる。ニュルンベルク旧市街を見下ろす丘の上に築かれたカイザーブルク。なんてこともなさそうだけど、登るには結構疲れるものだ。ここが神聖ローマ帝国の皇帝の居城か・・・イメージとは裏腹に、その外見からは華やかさは伝わってこない。でも、何よりビシビシと感じるのは、皇帝の城として中世を500年以上もの間使われてきたという威厳と風格。権威を示すためにも、こうして全てを見下ろす場所に築かれる城。次の瞬間、ゾクゾクっとする光景が目に飛び込んできた。

 城内の広場の向こうには、手にも届きそうなくらいもくもくと広がる雲が!あたかも雲の上に浮かぶ城に立っているかのような、そんなそんな錯覚に襲われる。何かにとりつかれたかのように、ワクワクする心とゾクゾクする体が、空に向かって伸びているようなテラスの坂道を駆け上がっていった。

 眼下には、真っ白な雲の代わりに、ニュルンベルクの濃い茶色に染められた旧市街が広がっていた。相応にも対照にも見える焦げ茶の聖ローレンツと赤茶の聖ゼーバルドゥスが、この広い旧市街を守っているように見える。中世には百塔の都とも呼ばれたというこのニュルンベルク。今や目立つのはその2つの大聖堂だけだが、それがまた違ったシンボリックな風景を作り出していた。カイザーブルクからのパノラマは予想したほど見下ろすような感じはなかったが、そこにズンと構えて2つの大聖堂に街を守らせている皇帝の姿が目に浮かぶようだった。

カイザーブルク入り口

ナチス因縁の町


 皇帝の都として栄華を極めたニュルンベルクの歴史に、20世紀に振り下ろされた紫電一閃・・・ナチス因縁の街。

 この街こそ、20世紀のヨーロッパ、世界を混乱に陥れたナチ党の本拠と言われる所。また、大戦後にはこの街で『ニュルンベルク裁判』と呼ばれる軍事裁判が行われた。1933年にナチが結集し、1945年に戦犯が裁かれた場所、大戦の引き金となったナチ党の因縁の街こそが、このニュルンベルク。わずか70年遡った時点に、そんな泥沼の渦中にあった街なのだ。

 しかし、街の80%以上が瓦礫の山と化したはずのその旧市街は、カイザーブルクから眺めても何事もなかったかのように映る。中世を思わせる美しい町並みが完全な形で復元され、何の違和感もなくロマンチックな気分に浸れるこの街だが、ふと歴史を振り返ってみると、そんな重い重い過去があるのだ。実際には、郊外に帝国党大会地区と呼ばれる地区があり、ヒトラーが演説をした演壇もあるツェッペリントリビューンなど、ナチ縁の建物などはそこに存在する。ただ、ここ旧市街には何の傷跡も感じ取れない。

 確かに起きたはずの70年前の出来事では徹底的に破壊されたはずなのに、目の前には500年前に皇帝が見下ろしたものと大差ない風景があるのかなと思うと、とても違和感のある町に思えてしまった。ドイツには復元された旧市街が数多く存在するが、大戦と深い因縁のあるニュルンベルク、あるいは後に訪れるベルリンなどは特別な街に思えた。

闇に包まれるカイザーブルク

再び闇のカイザーブルクへ


 電気もランプも灯らない木組みの家はまるで幽霊屋敷のように見え、カイザーブルクが影を映す闇夜は、中世をイメージさせる独特の不気味な雰囲気が漂っている。ここから10分も離れていない中央広場では、今世界一有名なクリスマスマーケットの真っ最中。祭りで盛り上がる人混みにはさすがに疲れたので、光り輝くニュルンベルクとは離れ、また歴史の醸し出すこの場所に戻ってみた。

 しかし、人人人でごったがえして、観光スポットなんてほとんどゆっくり見れなかった・・・。それでも、夜のテラスから見る町並みに、自分の辿ってきたところを思い返してみる。ここに来る前、ついさっき見てきたのが、この丘のすぐ下にあるアルブレヒト・デューラーの家。ドイツでこそ有名な画家だが、正直あまり関心はなかった。でも、中世には、それはそれは著名な画家で、そんな人物が1509年に城のすぐ下に家を買って住んでいたっていうことを考えると、そこからもニュルンベルクの中世の繁栄が伺える気がした。また、彼の家の前の広場には、他にも木組みの家が並び、城壁にティアゲルトアー門が構え、背後にはカイザーブルクが聳えるというとても印象的な場所(町の小窓たちの『暮れゆく町並み』の写真)だった。

 それにしても大きな旧市街だなぁ・・・きっちり城壁に囲まれていて、ここまで大きな旧市街はそうそう見れない。昼間見渡したこの旧市街、1日でとても見尽くせるものではなかった。教会などの写真に収めるような観光スポットはほとんど回ったが、交通博物館や民族博物館はあきらめた。それに今回の旅行はクリスマスマーケットがメインだったので、それだけでも十分満足って思いでいた。

カイザーブルクから夜の旧市街中央広場へ

過去が今を見守る街


 あらためて、ニュルンベルクってすごくいい街。見た目だけで判断しても、古都の風格とロマンチックな雰囲気が兼ね備わった本当に素晴らしい街。観光スポットもたくさんあり、賑やかな繁華街を歩いているだけでも時間を忘れてしまう。ましてや一番華やかなクリスマスマーケットが開かれているとなると、そりゃあもう120%の満足感を得て帰れる街だって思う。でも、波乱万丈の過去をもつこの町にいると、やはり目の前に流れていった歴史のことも考えることが旅行の1つの味わい方だって思う。

 華やかな観光都市にいては、今の顔ばかり目がいってしまって、歴史を振り返ってみる時間を忘れてしまいがち。特にこの町、ニュルンベルクなんかは、今の姿にとても魅力がありすぎて、ついつい夢中になって観光をしていると、そのもう一面を感じ取ろうとする機会を失ってしまうかもしれない。

 郊外の帝国党大会地区に足を伸ばせばその一面を十分に胸に刻むことはできると思うけど、旧市街の観光に訪れたのでは、意識して歴史を考えようとしないとなかなか頭に浮かんでこない。そんな時にこのカイザーブルクを訪れてみると・・・静かに街を見下ろすテラスから、きっと歴史の流れを汲み取ることができるって思う。過去が現在を見守っている町だって感じられると思う。

 ひとり旅ってなんか暗くなるなぁ・・・と思いつつ、聖ローレンツと聖ゼーバルドゥスに挟まれた明るい空間に目をやる。・・・・・・・暗い過去をもちながらも、今は世界中の人たちの笑顔で包まれているのがこの街なんだ!

 「やっぱり今はクリスマスマーケットをもっともっと楽しもう!」そう思って、ニュルンベルガーソーセージの煙の立ち上る中央広場に向かって歩き始めた。


Nuernberg-ニュルンベルク- 旅行記-Reisebeschreibung- おわり

-町の小窓たち-

茶色の職人広場 聖ローレンツ教会 アルブレヒト・デューラーハウス前からの木組みの町並み
聖ゼーバルドゥス教会を覗く カイザーブルクから旧市街中心へ向かって 空に浮かぶカイザーブルク カイザーブルクからの町並み
ヴァイスゲルバーガッセ 中央広場とフラウエン教会 暮れゆく町並み 夜の職人広場

  詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜ニュルンベルク〜でご紹介中です。

-旅行記後記-

ニュルンベルク中央駅

 ニュルンベルクは観光にもってこいの街です。旧市街は中央駅の目の前というアクセス。都会と中世が融合した雰囲気の活気ある旧市街。たくさんある博物館を全部回りたいというなら、2日間有効のお得なニュルンベルクカードがホテルや観光案内所で売られています。私が訪れたときには18ユーロで、隣町フュルトの博物館まで有効でした。

 食べては、ドイツで指折りのおいしさと言われるニュルンベルガーソーセージ、お土産では手製の玩具や名物レープクーヘンなどなど、本当に観光客を楽しませる要素がてんこ盛りです!これに加えて、郊外のナチ縁の地区などで歴史の勉強もすれば、ニュルンベルクの観光旅行はとても充実したものになること間違いなしです。とはいっても時間が限られている場合は郊外までとても回りきれませんので、ナチのことについて事前にちょっと調べて、カイザーブルクからちょっと考えてみる、っていうのがいいかなって個人的には思います。おすすめの町です!

検索

旅行Terminalメニュー

ドイツが舞台の独創物語

ロマンティック街道を往く

南ドイツ・バイエルン州の町々

旧東ドイツを旅しよう

ライン川都市と南西ドイツ

メルヘン街道とハンザ都市

ヨーロッパ14ヶ国の旅行記

100種以上!ドイツのお土産市場

キュービックランクで目的別観光

クリスマスマーケット特集!

ドイツのお祭りを動画でご紹介!

Facebook Like & mixi Button

Check

Bookmark & RSS

お使いのソーシャルブックマークやRSSのサービスに登録できます。

-町の見所-

 ニュルンベルクは濃い茶色に包まれた町という印象を受けます。中世からの威厳ある堂々とした町並み、それでいてメルヘンチックな可愛らしさも融合された町、ドイツの他の町では見られない独特の良さがあります。城壁に囲まれた旧市街は、どこの角を曲がっても様々な発見があると思います。観光していて楽しい、美しい町ですよ。

旧市街全体周囲5kmにも及ぶ頑強な城壁に囲まれた広い旧市街には、80を超す門や多くの塔が残り、全体を濃い茶ベースにした美しい町並みが広がります。大都市としての活気ある旧市街の一面を持つ上に、中世の雰囲気が色濃く漂う非常に魅力ある旧市街となっています。
カイザーブルク旧市街の北端にあり、1050年に建造されて以来、500年以上も神聖ローマ帝国の皇帝の居城として使われてきた城。高さ30mの塔や敷地内のテラスなどからは旧市街全体の景観を望むことが出来ます。また、内部ではドイツ語のツアーガイドが行われており、皇帝専用の礼拝堂や謁見の間などを見ることが出来ます。写真にもありますように、テラスに立ってみると、あたかも天空城にいるかのような世界を味わうことが出来ます。僕のおすすめのポイントです!
美しの泉中央広場の隅に立つ、1396年に建造された高さ19mの黄金の塔です。40体の彫像が飾られ、周りには1587年に造られた柵があります。そして、この柵の南東側にある輪を3回転させる間に願い事をしてみましょう!その願いが叶うといわれているそうです。
フラウエン教会この教会の前にある中央広場は、元々はユダヤ人居住区であったそうです。ですが、中世のユダヤ人虐殺によって1349年には焼き払われてしまい、今は中央広場となりました。そして、このフラウエン教会は、そんなユダヤ人たちの慰霊のためにカール4世によって建てられたそうです。正面には1509年に造られた仕掛け時計があり、毎日正午の鐘の後に7人の赤い装束を纏った選帝侯がカール4世の周りを回るという仕掛けを見ることが出来ます。
聖ローレンツ教会13〜14世紀建造のゴシック教会で、聖ゼーバルドゥス教会と相対するニュルンベルクのシンボル教会。ニュルンベルクでは、この教会を元に、川の南側をローレンツ地域と呼んでいるようです。内部にあるファイト・シュトゥスによって作られた『受胎告知』はレリーフの傑作だといわれているそうです。
聖ゼーバルドゥス教会1225年から15世紀にかけて建造され、南の聖ローレンツに対し北のゼーバルドゥスと呼ばれます。入り口側はロマネスク様式、反対側はゴシック様式に造られています。名前の由来は、11世紀の聖人ゼーバルドの墓があるというところからきています。
ヴァイスゲルバー小路ヴァイスゲルバーとは、かつてここに住んでいた皮革加工職人達のこと。200m程度の小路ですが、16世紀からの美しい木組みの家々が立ち並ぶ場所です。おもちゃ博物館のすぐ近くにあります。
おもちゃ博物館14世紀以降おもちゃの街として栄え、20世紀初頭には240ものおもちゃ会社が軒を連ねていたという、おもちゃの街ニュルンベルクを紹介している博物館です。
交通博物館1835年に、ニュルンベルクと隣町のフュルト間で開通したドイツ初の鉄道(DB)を記念し、ここニュルンベルクに造られた博物館です。中央駅を降りて城壁に沿って左に進んだ先にあるオペラハウスの正面にあります。
職人広場中央駅を降りてすぐの旧市街入口、ケーニヒス門の隣にある広場です。春から秋にかけて(日曜は閉鎖)しか開いていませんが、ここは中世の雰囲気が非常に色濃く、美しい木組みの家やレストランの名店などが並んでいます。
ゲルマン民族国立博物館オペラハウスのすぐ近く、旧市街入口のカルトイザー門の内側にある博物館。先史時代から近代までの膨大な量の芸術作品や出土品などが収められています。中でも1492年に作られたマルティン・ベハイムの世界初の地球儀は有名です。5ユーロ程度で入れます。
アルブレヒト・デューラーハウス1471年にニュルンベルクで生まれた、ドイツルネサンスの偉大な画家デューラーが住んでいた家です。中世ニュルンベルクの一般的民家としての価値も高く、展示館も隣接されています。
旧市街祭り毎年9月中旬から下旬にかけて開催される、ドイツ最大規模の旧市街祭りです。様々な露店が出され、多くの名物やビアガーデンなどで賑わいます。中でも、民族衣装を纏った市民や馬車などが繰り広げる旧市街パレードは必見です!
クリストキンドルマルクトニュルンベルクの代名詞、クリスマスマーケットの代名詞といってもいい、ニュルンベルクのクリスマスマーケットです。世界一有名とされ、毎年12月には世界中の観光客で旧市街が溢れかえります。詳しくはこちらのコーナーからどうぞ→まだ開通しておりません
アスパラガス市毎年5月中旬から下旬にかけて開催される、一風変わった名前のアスパラガス市(シュパーゲルマルクト)です。この時期のドイツの旬といえば、日本ではほとんど食べられない白アスパラガス。全国の多くのレストランで特別料理が作られたり、白アスパラのイベントが催されます。中でもニュルンベルクのものは、アスパラコンテストが開かれるなど、最も有名なアスパラ市とされています。

 ニュルンベルクは、大都市の魅力とドイツ独特の中世情緒がぎっしり詰まった、すごく魅力的な楽しい街です!個人的には、トータル的に見てドイツでも最も楽しめる観光地の1つだと思います。年中通してイベントやお祭りも多く、大変活気に満ちた明るい街ですよ!

-デジカメ動画の棒録りコーナー-

 のらりくらりと棒読みならぬ棒撮り(ボーっと録りました)の未編集ムービーを公開しています。画質が悪くて申し訳ございません。

 フラウエン教会の仕掛け時計に注目ですが・・・YouTubeさんの高画質モードでご覧になることをお勧めします・・・