中世からの歴史をくむエスリンゲンは、木組みの街並みや独特な形の建造物が目立つ町。周りに広がるワイン畑は美しい景観を作り出し、大都市シュトゥットガルトの傍らでほのかに輝く雰囲気を醸し出している。
また、中世クリスマスマーケットやゼクト発祥の地であったり、メルセデスのベッドタウンであるなど、様々な顔を併せ持つ町でもある。
エスリンゲンの町の名前が文献に登場したのは777年のこと。その後800年頃には市場の権利を得、更に950年から100年に渡って貨幣鋳造地となるなど、その重要性は増していった。そして13世紀に都市権を得て以降は、ネッカー川の水運の下、その交通要衝として大きく繁栄。その中で旧市街の町並みも形成され、現在見られる様な木組みの家々が立ち並ぶ風景の基礎ができていくこととなる。17世紀の30年戦争では一時衰退するも、1826年にはドイツ初のゼクトが作られたり、1845年にはヴュルテンベルク地方で最初の鉄道が走る等、シュトゥットガルト都市圏の中で発展を見る。現在では、メルセデスなどの車産業従事者のベッドタウンとしての色も強くなっている。
Data
帰属連邦州 | バーデン=ヴュルテンベルク州 |
人口 | 91,573人(2008年12月) |
河川 | ネッカー川 |
祭り | クリスマスマルクト(毎年12月) |
お土産 | ヴュルテンベルクロゼワイン |
おすすめ度 | ☆☆☆ |
キャッチフレーズ | 木組みのベッドタウン |
公式サイト | http://www.esslingen.de/ |
Map
シュトゥットガルトの南方約14キロのところにあり、町の南の縁を進むようにネッカー川が流れる。また、ネッカーの支流が旧市街を流れ、水の景観も豊かな町である。
一方で町の北側に広がる丘陵地帯一面にワイン畑が広がり、自然の景観と起伏にも富んだ町である。
Access
■ シュトゥットガルトからSバーンで17分
■ テュービンゲンからREで約50分
■ ウルムからREで約1時間
■ ハイデルベルクからREとSバーンで約2時間
(シュトゥットガルトでSバーンに乗換)
※バーデン=ヴュルテンベルク州内であれば、週末と平日9時以降は、州内1日券が使えます。州内であれば、ICやICE以外は1人なら19ユーロで乗り放題ですので最高にお得です!シュトゥットガルト観光のついでに足を伸ばすにはもってこいの町ですよ!
冬の州都の周辺、ドイツ中でも殊に白い。
吐く息も白く、熱気が立てる湯気も白く
舞い落ちる雪も白く
バロックの街並みも白く
シュトゥットガルトの周辺は、クリスマスに殊に輝く。
州都は世界最大の近代マーケット
右腕は天使のバロックマーケット
左腕は雰囲気異なる中世マーケット
屋台のデコレーションが派手に着飾るシュトゥットガルトには、世界から何百万という観光客が訪れる。州都の熱気には寒さも忘れ、屋台の湯気についつい誘われ、すし詰め状態の観光客同士でおしくらまんじゅう。鬱陶しいようなお祭り状態も、どうしても行かずにはいられない魔力を秘めているのがシュトゥットガルト。
でも、さすがに疲れた・・・と思ったら、そこから電車で数十分のところにある右腕にいってみよう。白壁のバロックの街並みがクリスマスを演出する、ルートヴィヒスブルクのマーケット。州都に負けじと、160軒以上の屋台が敷き詰められ、天使の飾りに心洗われる聖なるマーケット。
右腕があるなら、もちろん左腕だって忘れちゃいけない。州都から20分足らずのネッカー川沿いに広がる町では、全く雰囲気の違うマーケットが待っていてくれる。木組みの街並みに囲まれ、布地のテントが不思議なクリスマスを演出する、エスリンゲンのマーケット。
世界最大の名声高いシュトゥットガルトのクリスマスマルクトの傍らで、州都圏にあるこの2つの町も輝きを放っているのだ。
エスリンゲンでは、たくさんの子供たちが、見慣れぬ中世マルクトではしゃぎ回っていた。
ドイツといえば中世なんてキーワードがついて回るけど、いわば昔のメルヘンチックな街並みなんて漠然としたイメージばかりだった。でも、ここエスリンゲンの中世マルクトは違った。どこかで見たことのある屋台群・・・そう、あれはミュンヘン近郊で開かれる世界最大の中世騎士祭、カルテンベルク騎士祭の雰囲気だった。
木の棒や布でこしらえた、言ってみれば貧相なテントだけど、それこそ1000年前という中世の世界を忠実に感じさせてくれるのだ。クリスマスマーケットといえば木製のしっかりした屋台と屋根飾りが頭に浮かぶけど、それとは違う。
目の前で見る中世マルクトは一見地味な光景だけど、それが1000年前だと思えば、やけにリアルな時のスリップを感じさせてくれる。そんな異空間を味わえるのが、エスリンゲンだった。
バーデン=ヴュルテンベルク州都のシュトゥットガルトのクリスマスを見に行こうという方にひとつヒント!
1000年前の時に戻れる、エスリンゲンの中世マーケット
400年前の時に戻れる、ルートヴィヒスブルクのバロックマーケット
こんな時代の流れを感じて、最後に現代最大のシュトゥットガルトのクリスマスに行ってみよう。1000年の時の変遷を、クリスマスによってリアルに体感できるはずです!
そして
「時代の主役の陰にあっても、縁の下の力持ちにはなれる」
そんな健気なメッセージを感じさせてくれるのが、ここエスリンゲンなのです。
-町の小窓たち- |
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詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜エスリンゲン〜でご紹介中です。
シュトゥットガルトのクリスマスマーケットのついでに行ってみました。Sバーンに乗ってたったの20分程度で行けるので、クリスマスマーケット巡りが目的の方には是非夜ってほしい町です。
この旅の目的は完全にクリスマスマルクトにしかなかったので、町自体の観光はほとんどしませんでしたが、マルクト広場から見られる教会の尖塔や辺りの風景は、観光要素も幾つか感じさせてくれました。
シュトゥットガルトから20分足らずの距離にある町で、州都にはない木組みの街並みや中世の雰囲気が残された町です。景観としての観光要素は少ないシュトゥットガルトを補うような町ですので、セットで旅行すると良いと思いますよ!
エスリンゲン旧市庁舎 | 鮮やかなピンク色の外観に、窓枠は緑色に染められたインパクトのある建物です。また、正面には1591年に作られたという仕掛け人形と天文時計があります。旧市街の中心であるマルクト広場に面したエスリンゲンの象徴的な建物のひとつです。 |
ゼクト酒造所 | エスリンゲンといえば、ドイツのゼクト(スパークリングワイン)発祥の地としても知られています。ここは、そのドイツ最古のゼクト醸造所であり、ヴュルテンべルクワインなども試飲できます。 |
聖ディオニス教会 | エスリンゲンの象徴であり、全く外観の異なる2つの教会塔が渡りでつながっているという、たいへんインパクトのある教会です。旧市街入口やマルクト広場からもその不思議な見た目が頭を見せているので、これぞエスリンゲン!という写真を撮ることができますよ。 |
中世のクリスマスマルクト | エスリンゲンが最も賑わうのは、クリスマスマーケットです。旧市街のマルクト広場いっぱいにマルクトが立つのは他の町と同じですが、ここだけはちょっと雰囲気が違うんですよ。木造の屋台が建ち並ぶ普通のクリマルもありますが、その隣には布を張ったテントが並ぶという中世クリマルまで開催されるんです!シュトゥットガルトの雰囲気とはまた違った魅力があるので、足を伸ばしてみるときっといい思い出になるはずです! |
この町が最も賑わうのは、やはり中世のクリスマスマーケットですが、上記の他にもたくさんの小さなスポットがあります。珍しい形のものや面白い発見もでき、自然も豊かな町なので、きっと宝探し感覚で観光ができると思います。ガイドに載っていないような自分のお気に入りのスポットを見つけてみてください。
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