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Rothenburg-ローテンブルク-

 言わずと知れた、日本人に最も人気のあるドイツの町。ドイツ観光の代名詞とも言えるロマンチック街道最大の観光地であり、常に世界中から訪れる観光客を魅了する空気に包まれている。

 ローテンブルクとは、ドイツ語で"赤の城塞"の意味。その赤色の屋根が作り出す中世の町そのままの雰囲気が市壁に囲まれた旧市街いっぱいに広がる。また、テディベアでも有名なこの町は、町自体の雰囲気に可愛らしいテディベアもプラスして、そのロマンチックかつメルヘンチックな雰囲気を盛り上げている。

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Rothenburgの簡単な歴史の紹介-History-

レーダー門の塔

 960年、現市内のタウバー渓谷(デドヴァンク)地区に最初の集落が出来る。1142年にはホーエンシュタウフェン家の国王によって帝国城砦が築かれ、一帯に集落が広がった結果、後のローテンブルクとなる。その後1274年には帝国自由都市に、1400年にはトップラー市長の下で人口6000超の帝国最大都市の1つとして最盛期を迎えることになる。

 しかし、16〜17世紀にかけ農民戦争、宗教改革、三十年戦争などで衰退し、1945年には連合軍の爆撃によって旧市街の40%が壊滅されてしまう。現在では、世界中の援助により町は元の姿を取り戻し、ドイツ有数の観光地として賑わいを見せている。

  •  Data

    Rothenburgのデータ

    帰属連邦州バイエルン州
    街道ロマンチック街道/古城街道
    人口11,199人(2007年)
    郵便番号91541
    お祭りマイスタートゥルンク(5,9,10月)
    クリスマス市(12月)
    お土産テディベア/シュネーバル
    おすすめ度☆☆☆☆☆
    キャッチフレーズロマンチック街道のハイライト
    公式サイトwww.rothenburg.de
  •   Map

    Rothenburgの地理

    ローテンブルクの位置

     ドイツ南部バイエルン州に位置するが、西には州境の一部ともなっているタウバー川があるため、バーデン=ヴュルテンベルク州にも非常に近い。町の一部はタウバー川の渓谷、また丘陵地帯にもなっており、起伏にも富んでいる。また、ロマンティック街道と古城街道の交差する地点でもある。GoogleMapを見る

  • Access

    Rothenburgへのアクセス

    ヴュルツブルクからRBで約1時間
     (シュタイナハ経由)

    フランクフルトからヨーロッパバスで3時間半

    ミュンヘンからRBで3時間20分
     (トロイヒトリンゲン・シュタイナハ経由)

    ニュルンベルクからRE/RBで1時間15分
     (アンスバッハ・シュタイナハ経由)


    ※RE/RBは普通電車です。バイエルン州内であれば、週末と平日9時以降は、州内1日券が使えます。ICやICE以外は1人なら20ユーロで乗り放題ですのでお得です!
    また、ロマンチック街道はヨーロッパバス旅行もおすすめです。

ここからはRothenburg-ローテンブルク- 旅行記-Reisebeschreibung-
辺鄙な大地を走るローテンブルクを見下ろして

徒然旅行記のコーナー -中世への時間旅行-

 ミュンヘンから鈍行列車に揺られ約3時間。平野と丘陵の大地を北へ北へと進み、ローテンブルク近郊の町、シュタイナハに着く。ここでローテンブルク行きの電車へと乗換え、西へと進む。何もないだだっ広い平原を進む列車の窓からは、朝霜の溶けた、湿った辺鄙な風景が見える。ローテンブルクのためだけに敷かれたようなこの鉄道。でも、こんな寂しすぎるプロローグもドイツの1つの魅力。この先にはいつものように、何百年も昔を生きた人々が築き上げた美しい町がある。

 ローテンブルクには6年前、ヨーロッパバスで1回行ったことがある。その時は旧市街北部のシュラネン広場がスタート地点だった。だが、今回はDBのローテンブルク駅から徒歩で10分ほどの所が中世時代への入口。

 ・・・・・・列車が眠りに落ちるように、ゆっくりと足を止めた。あまりにも田舎過ぎる現代の風景が広がるローテンブルク駅。でも、とても駅前とは思えない風景と背をかがめるような寒さにも関わらず、これから中世の時間旅行に向かう人達の列は温かみに満ち溢れている。現代の人が造り足した味気ない町並みの向こうでは、いつの時代も様々な人に愛され続けてきた美しい情景が出迎えてくれる、それを期待する旅行客の1人として、僕自身も弾む足に体をまかせた。

マルクト広場に辿り着いた!

門をくぐって中世時代へ

 一直線の通りの突き当たりに、赤い屋根の可愛らしい建物が見えてきた。次第に近づくその建物こそが「レーダー門」、中世への門が大きく口を開けていた。市壁に囲まれた中世街、現代と隔離された門の内側にはどんな時が流れているのか。門の奥へと消えていくたくさんの人々、そして僕もそこから溢れ出る中世の雰囲気に誘われ、門の奥に立つ門塔へと吸い込まれていった。

 門塔のアーチを抜けた。一気に視界に飛び込んできたのは、赤い屋根の木組みの家々が両脇に列をなしている姿。比較的新しい建物なのだろうか、中世と呼ぶに足りない家々のように映るが、両脇からこの先の本物の中世へと招待してくれているかのように思える。そして、いくらも歩かないうちに両脇の家々の雰囲気は一気に時代を遡り、次に正面に姿を現したマルクス塔とレーダーアーチを抜ける頃にはすっかり中世の時が流れ始めていた。でも世界が魅惑される光景は、この通りの突き当たりから始まるのだ。

 木組みの家の影の中を進んでいく。すっかり影に入ったこの小路の先には、大きく開けた空間があるのだろう、逆光で真っ白の世界が木組みの家の途切れるこの小路の突き当たりに見えてきた。

市庁舎裏手のクリスマスマルクト入口

市庁舎周辺にて


 真っ青な空の下に聳える白い鐘塔、堂々たる造りを見せ付ける市庁舎、その奥には2本の尖塔を持つ聖ヤコブ教会、右手には時報の仕掛け時計を見上げる観光客と市参事会員酒場。そして、クリスマスの一日である今日は更に特別な光景が。目の前のマルクト広場いっぱいに軒を連ねるクリスマスマルクトの屋台たち。そんな目を奪われる光景に湧き上がる感情を抑えきれない、たくさんの旅行者達が感激の声をあげている。でも、これだけでは終わらない。左を見ると、緩やかな下り坂の両脇に、煌びやかな看板を通りに掲げた美しい木組みの小路がずっとずっと奥の方まで延びていた。昔の思い出も少し脳裏にあったが、あまりにも綺麗な町並みに、すっかり今目の前を流れる時間に心を奪われてしまった。

 巡り巡るマルクト広場周辺。もうどこをどう通ったのか覚えていないが、クリスマス一色の広場とその周辺だけであっという間に2〜3時間は過ぎてしまう。中でもこの日のメインはやはりクリスマスマルクト。建物の間を縫う細い小路や市庁舎裏の抜け道、マルクト広場から聖ヤコブ教会の前にかけては、屋台や旅行客の熱気に包まれている。中世の町並みで開催される現在のクリスマスマルクト。赤い屋根のローテンブルクに緑に装飾された屋台、ニュルンベルクやシュトゥットガルトと違った、可愛らしいメルヘンチックな情景が心の温まるマルクトだ。ところが、観光客でごった返すマルクト広場でグリューヴァインを片手に屋台を覗き込んでいたときに、その手が誰かにぶつかってワインが手にこぼれてしまった。おかげで手はベタベタ・・・でも、ぶつかった相手のじいさんは何故かにっこり笑顔で「すまんの」の一言。何か拍子抜けだけど、これもドイツの愛嬌の1つかななんて思った。でも、結局このベタベタを洗い落とすおかげで、やっと心を惹きつけてやまないマルクトの魔力から解放されたのだった。

プレーンラインから市庁舎に向かう観光客で賑やかな小路

中世へ繋がる時の門


 ブルク庭園の片隅では、ドイツ人のおじさんがアコーディオンを奏でている。かつて城塞が築かれたというここブルク庭園からは、町の縁の渓谷を蛇行するタウバー川が見える。あの川の少し向こうはお隣の国、バーデン=ヴュルテンベルク州。中世では、お隣の国からはローテンブルク城がここに聳えているのが見えたのかなぁ・・・なんて考える。振り返ればなんともメルヘンチックな独特の造りのブルク門。入口で出迎えてくれたレーダー門もそうだが、ローテンブルクならではの姿。そして、市壁に沿って歩けば次から次へと姿を見せる門塔たち。本当にこの町はある意味よく出来ている。ドイツ人から見れば、観光地化されてしまったこの町の人気はそれほどでもないらしいが、世界中からこの日だけを楽しみに観光に来る人達にとっては、全てが感激の連続だと思える。実際に僕が初めて訪れたときもそうだった。(中には過剰に期待しすぎて、「思ったほどでも・・・」っていう方もいるかもしれませんが・・・)

 第二次世界大戦で爆撃に遭い、40%が破壊されたというこのローテンブルク。現在では大被害を受けた部分も忠実に再現されているが、そのほとんどは中世でも比較的新しい建物ばかりだったため、ローテンブルクの魅力は今も昔と変わらず失われていない。住む人や訪れる人は現代人に変わったが、中世の人が残した町並みは今でも保存され続けている。
 プレーンラインから見る中世ドイツの魅力。そして、そこから振り返れば馬車の往来する、黄金の看板が軒を連ねる美しい小路。こんな情景は、中世から現代、そしてこの先へと流れる未来でもずっとずっと変わらぬ姿であってほしい。最初に出迎えてくれたレーダー門、いつまでも中世へ繋がる時の門であってほしい。


Rothenburg-ローテンブルク- 旅行記-Reisebeschreibung- おわり

-町の小窓たち-

旧市街入口のレーダー門 レーダー門塔 レーダーアーチとマルクス塔
ローテンブルク市庁舎 マルクト広場からシュミード小路を眺める 市参事会員酒場とクリスマスマーケット 聖ヤコブ教会とクリスマスマーケット
ブルク庭園とブルク門 ブルク庭園から旧市街を眺める 市壁と塔 華やかなシュミード小路
シュミード小路とプレーンライン 近づいてきた馬車 煌びやかな看板が連なるシュミード小路 白馬と市壁とクリンゲン門
市庁舎から見下ろすマルクト広場とクリスマスマーケット 市庁舎の南西方向を眺める、タウバー川とローテンブルク 市庁舎の北、聖ヤコブと市壁と赤い屋根 堂々たる市庁舎とクリスマスマーケット

  詳細はフリー写真de小旅行Terminal〜ローテンブルク〜でご紹介中です。

-旅行記後記-

くまの迎えるテディランド

 ドイツといえばロマンティック街道。ロマンティック街道といえばローテンブルク。っていっても過言ではないほどの人気を誇る町です。ノイシュヴァンシュタイン城と並んで、日本人にとってのドイツの観光地の代名詞的な存在の町です。
 でも、ここまで騒がれてしまうと、自ずと期待しすぎて、「思ったほどでもなかった」なんて感想が出てくる人がいるのも、超人気観光都市の宿命かもしれません。でも初めての人が訪れるには、やはりもってこいの町であることに間違いはないと思います。
 旅行記でも書きましたように、市庁舎周辺の観光物件は挙げだしたらキリがありません。歴史的建造物から様々な博物館、そしてちょっとした小路を散策すること自体が感激を生むことと思います。町中を巡る市壁を歩いてもいいですし、ブルク庭園でのんびりと過ごす時間もきっと素敵な時間になるはずです。

年中クリスマス!ケーテ・ヴォールファート

 そして、旅行の魅力といえばやはりショッピングとグルメですよね!中でも爆発的に人気がある店を3店あげるとすれば、年中クリスマス商品を扱う『ケーテ・ヴォールファート』とテディベア専門店『テディランド』、そしてローテンブルク名物菓子シュネーバルを扱う『デア・ベッカー・フィッシャー』です。いずれも市庁舎から1分足らずの場所にありますので、是非是非立ち寄ってみると、必ずお気に入りのお土産を見つけられるはずです。

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-町の見所-

 市壁に囲まれた旧市街全体が町の見所そのもので、シャッターチャンスが幾度となく訪れる町です。観光産業が町の産業となっているため、まさに旅行者のための観光地と言えます。旧市街は日本人の観光客も多く、日本語の通じる店も少なくありません。以下には代表的なスポットを挙げますが、これ以外にもご自分なりのスポットをたくさん見つけてきてくださいね。

市庁舎元々は13〜14世紀に建てられましたが、16世紀に火災に遭い、マルクト広場に面する前方は直後に再建されました。よって、奥の方は13世紀そのままのゴシック様式、前方は16世紀のルネサンス様式となっています。一方、市庁舎内部には三十年戦争当時の歴史を再現した歴史展示室もあります。また、高さ60mの塔は正面入口から通じており、頂からは市内を一望できますよ。
市参事会員酒場ローテンブルクで最も有名な建物で、市庁舎とともにマルクト広場に面しています。何より観光客の目をひくのが、11時から15時と20時から22時にかけて時報の代わりとなる仕掛け時計です。この仕掛け時計のユニークな題材は、下にご紹介するマイスタートゥルンクと言われる伝説的な史実に基づいたものです。必見ですよ!
聖ヤコブ教会1311年に着工し、1485年に完成した、ローテンブルクの主教会です。2本の尖塔を持ち、内部には17mの高さのステンドグラス、5500本のパイプを持つパイプオルガン、南ドイツでもっとも美しいと言われる祭壇(リーメンシュナイダー作の聖血祭壇)もあります。
市壁と門現存する市壁は12世紀からのもので、ローテンブルク旧市街を完全に囲んでいます。また、市壁には様々な門塔が築かれ、北にクリンゲン門、北東にガルゲン門、東にレーダー門、南にシュピタール門があり、この間では旧市街を見渡しながら市壁の上を歩くことが出来ます。更に南西にはコーボルツェラー門、西にはブルク門もあります。ちなみに、シュピタール門にはシュピタール・バスタイと呼ばれる難攻不落を誇った堅固な建物も見られます。
ブルク庭園とブルク門現在では庭園となっているブルク庭園ですが、歴史でもご紹介したように、1142年にシュタウフェン家がこの地に帝国城砦を築いたことで町が発展しました。しかし、1356年に起こった地震によって城は崩壊し、今の姿となっています。また、ブルク庭園の入口には、町で一番の高さを誇るブルク門塔があります。
プレーンライン中世ドイツを今に伝える景観として最も美しいもののひとつと言われているスポットです。多くの観光客がここで記念写真を撮っていますよ。旅のベストショットが撮れるかもしれません。ちなみに後方にあるのは、1385年に建造された第2の市壁リングの門、ジーバーの門塔です。
人形おもちゃ博物館1780〜1940年に作られた300以上の人形や、ブリキのおもちゃなどが展示されています。また、クリスマスの時期にはキリスト降臨を題材にしたクリッペの特別展が開かれています。
中世犯罪博物館ヨーロッパの1000年の法律の歴史を展示した博物館です。見せしめのために使用された「恥辱のマスク」や、棺桶の蓋に無数の針を仕込んだ「鉄の処女」など、当時の生々しい拷問具なども多数見ることが出来ます。
レーダー門14世紀末に造られた、税関と門番小屋が併設されている大きな門です。ローテンブルク中央駅から旧市街へ向かう際には、まず最初に出迎えてくれることになる、旧市街東部の美しい門です。
マルクス塔とレーダーアーチ1200年頃に築かれた第1市壁リングに位置する門です。また、後方には町の監獄の1つであった刑吏館もあります。
郷土資料館ドイツで最古という、13世紀から保存されている厨房があります。また、帝国都市ローテンブルクの芸術や文化、当時の生活史などが展示されています。その他、マイスタートゥルンク伝説に出てくるワインの大杯なども見ることが出来ますよ。
ドイツ・クリスマスミュージアム市庁舎の側面向かいにあるのが、ヨーロッパ最大の品揃えを誇り、一年中クリスマスの雰囲気を味わうことの出来るケーテ・ヴォールファート社のクリスマスビレッジです。また、ここにはドイツクリスマスミュージアムが併設されており、骨董価値の高いクリスマスデコなどが展示されています。
テディランドテディベアの町ともいわれるローテンブルクにあって、ドイツで最大のテディベア専門店です。店内には3000種類を超えるという可愛らしい様々なテディベアがあり、ローテンブルクのお土産としてテディベアを買っていく旅行者がたくさんいるようです。
マイスタートゥルンクロマンチック街道で最も有名と言われるお祭りで、毎年5月末〜6月初、9月の帝国自由都市祭り、10月の秋祭りの際に、市民によって野外歴史劇が行われます。この題材となっているのが、マイスタートゥルンクの伝説です。伝説とは・・・・・・
17世紀の30年戦争の際にローテンブルクを占領したテイリー将軍が市参事会員達の首をはねようとしました。ところが、ワインでいい気持ちになった将軍が発した言葉がこの町の運命を変えることになりました。3.25リットルのワインを満たした大ジョッキを片手に、「これを一気に飲み干す市参事会員がいれば、町を容赦する。」そこで名乗り出たのが、老年のヌッシュ市長。見事にワインを一気に飲み干し、市参事会員の首だけでなく、町そのものを救ったのでした。
・・・・・・こんなお話が現在の盛大なお祭りへと発展したのです。


 世界中から集まる旅行者のためにあるといってもいいローテンブルク。特に初めてドイツを訪れるという方にとっては、最初から最後まで忘れられない素晴らしい思い出の舞台となると思います。120%楽しんできてくださいね。