初雪の舞い降りる11月
寒い・・・焚き火にでもあたりたい・・・。東北北海道、北陸や山沿いに住んでいる方以外は、既に日常生活で経験したことのない平均気温にまで落ち込むミュンヘンの11月。そこまで大げさな寒さには感じないとは思うけど、下表のように平均気温2.9℃というのは公式のものなんです(近年は、温暖化でもっと上昇してると思いますが・・・)。関東や関西の人間にとっては、せいぜい1月から2月頭の平均気温5〜6℃が最低ライン。数字上はいかに冷えてくるかが分かります。
そうなれば、当然降るものも大抵雪・・・といえば、まだそうでもないんです。なんでだろ・・・詳しくは分かりませんが、ミュンヘンで生活していてそのように実感しました。でも、初雪はだいたい11月初旬(10月中に降ることも珍しくありません)。この時期は旅行シーズンとしては穴ですが、ミュンヘンを訪れる場合は完全冬服で来てくださいね!
平均気温 | 平均降水量 |
2.9℃ | 57mm |
11月のオリンピアパークとBMW本社
11月の寂しさは、この公園によく現れている。ミュンヘン観光プレミア地図の広範を見ていただくと、旧市街の北北西あたりに、黄色で示すMとNのマークが確認できる。このMが、写真でご紹介しているオリンピックの塔。そして、NがBMW博物館。実際は、博物館と本社は別の建物だが、地図上はほとんど同じ様な位置にある。そして、この幾つかの観光スポットが集まる場所が、オリンピック公園(オリンピアパーク)だ。
ミュンヘンでオリンピックが開催されたのは1972年。ミュンヘン事件というテロでも有名な、この夏季五輪の会場となった当公園には、当時建造された高さ290メートルを誇るオリンピック塔、テントのような形をした珍しいオリンピックスタジアム、その他各種スポーツ施設や、イベントや祭りの会場となる広場などがある。現在でも、暖かい時期には多くのミュンヘン人がここを訪れ、体を動かしリフレッシュするという癒しの場所。でも、11月ともなれば・・・もうほとんどそんな光景も見られない。人も減り、緑も減り、ただただ広い寂しい空間へと変わっていってしまうのだ・・・。
でも、そんな公園の脇に立つBMW関連施設は、このミュンヘンの経済を少なからず支えているという、たいへん元気な場所。2007年に完成した新生BMW博物館を筆頭に、世界中から視線を注がれる車メーカーのエネルギーがいっぱいに詰まった地区だ。
そんな、大きく2つの見所があるこの地区。11月に訪れるにはいささか寂しさの募る光景かもしれないが、ミュンヘン観光には重要な1ページといえるだろう。
黄昏のアリアンツ・アレーナ
お手数ですが、ミュンヘン観光プレミア地図で、"−"を4回程押していただくと、旧市街の上の方に、黄色のOが確認できます。これが、2006年のドイツワールドカップに合わせて建てられた、アリアンツ・アレーナ・スタジアムです。ブンデスリーガのバイエルン・ミュンヘンの本拠地として使われており、熱狂的なバイエルンファンが終結するサッカーの聖地ともいえます。
そんなスタジアムの11月の写真。黄昏時であり、更にはスタジアム以外に何もないという殺風景な場所・・・何とも寂しさばかりが伝わってくる写真だと思います。歩いている人も、もうすっかり冬の装いですよね・・・。
町はクリスマスムードへ
ミュンヘンの11月初旬は寂しいです・・・。熱狂のオクトーバーフェストが10月頭に終わって1ヶ月。熱が冷めると同時に秋は深まり、一気に初雪へ・・・そして冬へ。でも、そんな寂しいミュンヘンばかりでは、テンションも下がってきちゃいますよね!ということで、最後は楽しく締めます!
そう、11月も半ばに差し掛かかってくれば、もう装いも空気も全てがクリスマスムードへ!ドイツ全国が最も盛り上がる、クリスマスマルクトの準備で忙しくなるんです!店の売場自体はもう10月にはクリスマスアイテムも並び始めていますが、11月ともなればもう全てクリスマス商戦へ!
寒さや自然界の寂しさばかりに暗くなっていても仕方ない・・・ということで、きっと昔のドイツ人もこうして町を華やかに明るく飾っていったんでしょう。いよいよ楽しい12月は、もうすぐそこなのです!