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家の造りのカルチャーショック

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私がドイツ留学で実感したドイツ文化の中でも、ここでは「住宅の造り」に焦点を当てています。右の4つの項目で構成しています。
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ドイツ人は自分で家を造る?!

 さすがに家全体とまではいかないですが・・・ドイツ人は、家の内装は全部自分でコーディネートするのが普通なんです!私の滞在していたホームステイ先ももちろんそうでしたし、引越し先の賃貸物件を探していた時も、見学先はすっからかんという信じられないような光景を目の当たりにしました。だって、間取りだけはできているものの本当に空っぽの状態で、台所のシンクすらない状態だったんです。本当にビックリです。


 でも、物件が学生対象であったり、「家具付き」などと明記されていない限りは、この状態は普通なんです。電気ドリルでゴリゴリ壁に穴を開けて暖房設備(後述のHeizung)を設置したり、壁や床を貼ったり、流し台を設置したり、収納スペースを造ったり、それがドイツ人の家造りの文化!もちろん、町のホームセンターに行くと、そのパーツパーツが細かく揃っています。

 そんな自分のイメージするデザインで住む空間こそ、ドイツ人の住宅に求める「快適さ」を追求する最高の形なのだと思います。


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ドアは難攻不落で日本と逆向き?!

 ホームステイをしていた時のことです。ちなみに私の滞在していた家は家族の出勤が早く、学校に行くときはいつも最後に出て行くことになっていました。ある日、いつものように学校に行こうと家のドアを閉めた瞬間、一気に青ざめました。財布と定期(Monatkarte)と鍵を入れたポーチを部屋に忘れてしまったんです。でも、普通にそのままドアを開ければいいじゃん?ところが・・・


集合住宅の入口

 ドイツの建物のドアは、自動ロックが当たり前。取っ手が固定されていて回したりできないので、閉まった瞬間終わりました・・・。シュヴァルツカーテ(タダ乗り)を使えば電車で学校まで行けたのですが、それは犯罪!結局そのまま4時間後に家族が帰るまで、近所を散策する羽目に。お陰で近所の犬と仲良くなったのはよかったですが・・・(^^;)


 また、ドイツのドアは、全て建物の内側に開くようになっています。建物を出る時は引いて、建物に入るときは押すんです。よく考えてみると、これも日本とは逆ですよね。

 それから、集合住宅の入口も同様に自動ロックで、自分の部屋の鍵で開けられるようになっています。また、訪問先の場合は、入口脇のブザーを押すと、相手が部屋の開錠ボタンを押してくれたら「ビー」というビープ音が鳴りますので、その間に中に入れるようになるんです。


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極寒のドイツなのに、エアコンがない?!

 写真は、ドイツの家の部屋にある暖房設備です。ドイツの暖房設備はハイツンク(ハイツング)といい、写真のような形状のものがほとんどです。外気が一番入りやすい窓下などの建物自体に設置されているので、日本の様に、暖房、こたつ、ヒーター等、多くの電化製品が選択肢になるというわけではないんです。日本で言えばオイルヒーターに似ていますが、その仕組みは日本とは全く違います。


ハイツンク

 ドイツの集合住宅や家の地下などにはボイラー室があるのですが、そこで沸かしたお湯や不燃性のオイルを建物に巡らせた管に循環させるわけです。その管は、家中にあるこのハイツンクに繋がっており、ここから部屋中に熱が伝わるんです。また、このハイツンクはお湯の流れを調整することで温度調節も可能なのですが、冬は常時つけておくこともできるので、寒いドイツの冬でも部屋の中だけは本当に暖かいんですよ。

 日本では暖房を消してしばらくしたら冷えてきてしまいますが、ドイツの建物は断熱にも優れているため、温室効果抜群です。屋内にいれば、酷寒の冬を全く感じさせないのがドイツなんです。


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ステータスはバルコニー?!

バルコニー

 ドイツ人は、バルコニーの大きな家を好みます。広いバルコニーにテーブルと椅子を並べ、そこでパーティーを開くということも多く、オープンエアは快適な住宅の条件の1つになっているんです。そのため、もちろん賃貸物件でも、バルコニー付きの家は家賃が高く設定されているのが普通です。

 ヘッセン州やニーダーザクセン州は、木組みの一戸建て住宅が多く、バルコニーも広くて快適に見えます。でも、石やレンガ造りの多い南部ミュンヘン周辺でも、アルプスを望めるバルコニーでの生活はとても人気があるんですよ。


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