ワーホリでのアルバイト事情
まずは基本のおさらいです。ドイツのワーホリでは、職場はいくら移っても大丈夫ですが、働ける日数の合計は90日までです。
ここでは、ワーキングホリデーでドイツに留学をされている方に、そのアルバイト事情などをご紹介していきます。ちなみに、ワーホリで留学をした私自身は、日本食レストランで8ヶ月と、ドイツ系企業で2週間の短期バイトをしました。日本食レストランに関しては現地の日本食材店で情報を得て面接に行き、採用されました。また、ドイツ系の企業では、2週間という短期の条件付で、現地の日本人の友人から紹介してもらう形で仕事をしました。いずれにせよ、やはり現地での日本人ネットワークが大きな意味を持ってきていることが分かると思います。
それから、正直言うと、ドイツ語がまだ未熟のワーホリメーカーの日本人が、ファームステイなどの特殊な場合は除いて、現地で日本食レストラン以外の職を得るのは難しいです。まずはその理由を3つ挙げてみます。
@ドイツ語は必須
ドイツ系の企業で働くには、ドイツ語力は必須です。中には英語ができれば仕事上問題ないところはありますが、その数は限られてきます。私の友人で英語が話せてドイツ系のレストランで働いている人はいますが、そのような人は稀ですので、まずはドイツ語でコミュニケーションできないことにはドイツの会社の就職は厳しいのが現実です。
Aドイツには外国人労働者が多い
ん?と思ったかもしれませんが、ドイツはその歴史上第二次世界大戦後の経済復興の際、国内労働力不足に陥ったのを補う為、トルコ人などを主として外国人の労働者の流入を促したという経緯があります。そのため、現在はそういった外国人労働者の就業者がたくさんおり、それが逆にドイツ人自身の労働を奪うという本末転倒な状態に陥っています。
その為、ドイツ系の企業ではよほど能力のある外国人でない限り、今の外国人はなかなか採用してもらえないという現状にあるんです。ですから、ワーホリという手段で来る日本人が(大きな意気込みや能力を認められれば、もちろん可能性はあります)ドイツの企業に就職するのはかなり厳しいといえます。
B資格がものを言う
マイスター制度というものがあるドイツの気質により、ドイツ人の経営者は、日本以上にその資格の有無を重要視するといわれています。ですので、目指す業界のれっきとした資格を持っていなければ、その業界に就職するのは難しいです。
初っ端からこんな可能性を断ち切るようなことばかりで申し訳ないのですが、本気でドイツの企業に就職したいと考えている方には、やはり現実的なことを書かなければいけないと思います。ただ、本気で就職したいということであれば、「勉強して現地の大学に入学し、その過程を経て職業訓練を受けて、最終的に就職する」これが現実的な手段です。就活というアクションを起こすのは大変良いことですが、もしそれで挫折を経験したとしても、あきらめずに勉強するという気持ちを持って取り組んでほしいと思います。
一方、ドイツで仕事がしてみたいというアルバイト経験くらいの気持ちの方であれば、日本食レストランを中心としたアルバイト先を探す手段はたくさんあります。その方法は下でご紹介していますので、是非参考になさってください。
アルバイト先を探すには
ここでは、アルバイト先を探すための手段をご紹介します。ただ、いずれの方法にせよ、ドイツで仕事をしたい!っていう強い気持ちと、最後はとにかく自分の足で探すっていうバイタリティを持って取り組んでください!
- 現地の日本人コミュニティ(日本食材店等)から情報を得る
- 日本食レストランをしらみつぶしに当たる!
- ドイツニュースダイジェストや欧日協会などの情報紙を見る
- 日本人の友人のネットワークを大切にする(口コミ)
- 中央労働仲介所のHPで探す(ドイツ連邦労働局が運営するサイト)
- MICコンサルティングのHPで探す(日独企業専門人材コンサルタント)
- Japan ManagementのHPで探す(フランクフルトやデュッセルドルフの求人が中心)
職種は問わないのであれば、とにかく自分の足を使って日本食レストランなどを当たっていけば、大都市であれば必ず仕事は見つかります。また、現実的な方法としては日本人の友人のネットワークを利用するのが一番見つかり易いです。
それから、下の3つのリンクは本格的にドイツで仕事をしたいと考えている方の為の就職斡旋を行っている所ですが、日本の就職斡旋会社のように無料で仕事を探してくれるわけではありません。登録料などの利用料金がかかってきますので、その上で利用してみてください。
アルバイトの面接に行こう
お店や企業によって多少違うとは思いますが、基本的には日本とはかわりません。私は経験上さほど面倒な処理はありませんでしたが、一般的な流れをご紹介します。
【応募から採用までの流れ】
- 応募(電話予約orアポなし訪問)
- 必要書類を持って面接へ
- 面接で自己アピール
- 採用
- Lohnsteuerkarteやワーホリ書類の提出
- 晴れて出勤
@面接の応募をする
上のアルバイトを探すにはで触れましたが、何らかの方法で目当ての仕事を見つけたら、まずはそこに電話をします。それで面接の予約をしましょう。メールでもいいと思います。また、私の経験では、募集広告を見て、アポなしでいきなりそのレストランを訪れ、後日面接の予約をしました。電話を使用するのもワーホリメーカーにとっては節約ですので、行ける所であれば直接足を運んでしまってもいいと思います。ただ、忙しい時間帯に行ってしまうと迷惑なので、そこは気をつけてください。
A面接に必要な書類
- 履歴書(Lebenslauf)
- 資格証明書
- 学歴証明書
- ワーホリ就業について書かれた書類
まず履歴書ですが、日本食レストランなどの場合は日本の履歴書(雛形がなければ自分で作成)、ドイツ系企業であればLebenslauf(レーベンスラウフ)といわれる履歴書を書きます。ドイツの履歴書は日本のものと違い、趣味などを書く欄はありません。また、顔写真も同時に用意しましょう。それから、動機や意気込みなどを別紙参照という形で提出するのもアピールになります。また、資格証明書と学歴証明書のコピーも必要になる場合があるので準備をしておきましょう。それから、ワーホリ書類の中の仕事とその期間を書き込む書類ももっていくといいですよ。即採用が決まった場合などに提出するよう言われるはずです。
B自己アピール
日本食レストランなど、普通のワーホリメーカーであれば、動機などは詳しく突っ込まれるものでもないです。現地で働きたいという情熱が伝われば大丈夫です。あとは笑顔でハキハキと自分のことを話すだけです!
一方で、ドイツ系企業は、私は2週間の短期でのアルバイトの経験がありますが、短期だったのでそれほど詳しく聞かれることもありませんでした。ほとんどが雑談で、どの程度のドイツ語が話せるかを探られるような感じでした。最低限のドイツ語力は必要ですが、笑顔で頑張って伝える姿勢だけは貫いてください。
C採用時に必要な書類
採用時に必要なものは、基本的にワーホリ書類の就業期間を書き込む書類と、Lohnsteuerkarte(ローンシュトイヤーカルテ)くらいだと思います。また、私がアルバイトをしたドイツの企業の場合は、保険期間やこれまでのドイツでの就業期間などを書き込む書類を面接時に渡され、後日提出しました。Lohnsteuerkarteについては下でご説明します。
Lohnsteuerkarte(ローンシュトイヤーカルテ)
もしアルバイト先が決まったら、そこに提出しなくてはならない書類があります。それがLohnsteuerkarteで、自分が住民登録に行った場所に行けば発給してもらえます。その際に必要なものは、パスポート(ワーホリビザ)くらいです。
この書類は納税カードと言われるもので、雇用者が税務処理を行う際に必要なものとなってきますので、採用が決まった場合、すぐにとりに行くようにいわれるかと思います。ちなみに、税金といっても月500〜1000ユーロ程度の収入ではさほどかかりませんので安心してください。